映画「シン・ゴジラ」では東京に襲来したゴジラを迎え撃つ状況を現実に近い政治や自衛隊の動きで表現して大きな反響を呼びました。
そんなリアルな巨大不明生物と自衛隊の攻防は11年前のアニメ作品にもあったのです。
1998年放送の「南海奇王(ネオランガ)」と言う作品です。
第1話で身長18mもの大きなネオランガと言う正体不明な二足歩行の物体が東京湾から羽田空港に上陸して東京に現れるところから始まります。

都知事の要請で自衛隊は災害派遣で出動します。
自衛隊は天王洲アイル駅で最初の迎撃戦を行います。
多くの怪獣映画などでは戦車がずらりと並ぶところですが、ここで登場する部隊は普通科と施設科です。
作中で「戦車や特科は間に合わん。普通科と施設科を最優先だ!」と言う台詞があります。
これは急な展開で静岡県御殿場や北富士・駒門の駐屯地にある第1戦車大隊や第1特科連隊に富士教導団が間に合わないと言う事です。
そこで東京都内の練馬や埼玉県の朝霞から普通科と施設科を急行させたと思わせる場面になっています。

天王洲アイル駅に展開した戦闘車輌は87式偵察警戒車と82式指揮通信車だけで戦車も自走砲もありません。
他はトラックに乗車した普通科や施設科の隊員だけです。
武装は装甲車の機関砲に普通科の小銃や機関銃・無反動砲ぐらいで18mの巨体に立ち向かうには力不足です。
オリジナルの兵器でASEと言う陸自施設科のロボットも登場しますが武装は機関砲だけです。

そこで施設科が駅の連絡通路を爆破して首都高1号線に落とします。
この落とした通路を首都高1号線を進むネオランガへの障害物または隊員や車輛の盾に使います。
ここまで民間施設を壊しての作戦を自衛隊ができるかは不明ですが出来る限りの作戦を行うシーンは感心するところです。
しかしネオランガに銃撃ぐらいでは倒せず都内進撃を許してしまいます。

自衛隊は市街戦を避けて代々木公園に戦車や火砲を展開して総力戦に挑むと言う流れになります。
第1話から第4話でネオランガと自衛隊の攻防が描かれており「シン・ゴジラ」が好きな人は見比べるのも良いでしょう。
(C) 南海奇皇(ネオランガ) 會川昇/ポニーキャニオン・スタジオぴえろ・丸紅
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