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誰もが国の言う事を聞いていたわけではない

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夏、戦争の事をテレビで特集する時期になると、うちのお祖母ちゃんは、毎年同じ事を言っています。
誰もが、国の為自分達を犠牲にしていた訳ではないんだよ・・・と・・・

私のお祖母ちゃんは、戦時中小学校低学年でした。幸い、住んでいたのは山の奥地で被害というものが無かったそうです。しかし、外で遊んでいると自分の頭のはるか上を飛び去っていく戦闘機、普通の生活が出来ていても、その時間だけは心がざわついて怖かったと語っていました。

私のお祖母ちゃんのお家は、山奥で農業をして、田んぼや、果物、野菜を作っては国に納めていたそうです。やがて戦争が進むにつれ納める量やお役所の方の取り立てが酷くなっていき、そんなある日、お米をあるものすべて渡せと夜に役所の人が取り立てに来ました。

仕方なくお祖母ちゃんの父親は、倉庫にある米俵を全て渡してしまったそうです。
自分達が食べる分まで渡してしまったと、この先何を食べていくんだとお祖母ちゃんは、今後の心配し不安を感じました。

今思えば、国が国民が辛い思いをしてるから助け合いやあの頃の国の言う事は、聞かなきゃいけなかったと理解できるけど、山奥にいて何不自由なく普通の生活が送れていたから、その時は何で私達の分までって腹がたったよ。と話していました。

しかし、次に語られた言葉には驚きました。
「お父さんは嘘ついてたんだよ。」
「全部渡してしまったと思っていたけど、蔵の下に隠し場所があって、たくさん隠してあったんだ。お役所の方が持っていった量より多いくらいの量を溜め込んであったんだ。」と。

偉い人(役所の方など)にまさか嘘つくとは思っていなかったし、バレたらどんな目にあっていたか分からなかった。
けれど、そのお陰で私達家族や疎開してきた人はご飯を食べれたよ。と当時の事を教えてくれました。

定期的にお役所の方が来るんだけど、その度に家族で嘘ついて食べ物がないふりをして暮らしていたそうです。
誰もが国の言う事は聞いていたんじゃないかと思っていましたが、私のお祖母ちゃんの家族は、そうでなかったみたいです。

これが私が聞いた身近な戦争の体験です。

※写真はイメージです。

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