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零戦を知らなかった大日本帝国の日本人

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中国戦線や太平洋戦争で大活躍した零戦。世界の名機として今でも有名なあの零戦。
そんな戦闘機の名前を大日本帝国当時の日本人は知りませんでした。

目次

海軍新型戦闘機

中国戦線から太平洋戦争初期にかけて、零戦が敵国の戦闘機を圧倒して、 正に無敵の強さを誇ったのは周知の事実です。
そしてその活躍はもちろん日本国内の新聞やラジオで報道はされていました。

しかし報道される内容に零戦という具体的な機名は入らず、「海軍航空隊」の総称が使われていました。
「帝国陸海軍は、米英軍と戦闘状態に入れり」という有名なラジオ放送の続報でも、
「日本海軍航空隊の大編隊は、ハワイ時間午前7時35分、ホノルルに初の空襲を開始しました」と放送しています。

主任設計者の堀越二郎氏でさえも、零戦が海軍航空隊の中核の担って戦っているのだろうとの想像しかなく、戦後、具体的な数字によって想像以上のその活躍振りに驚いたと述べていますから、 一般国民が零戦の名を知らないのは無理のない事でした。

ただ人の口に戸は立てられず、新型飛行機が頑張っているという噂はあった様です。
兵器は軍事機密の対象です。
特に新型戦闘機の零戦は極秘扱いで、その名称も含めて具体的な事柄の発表はされなかった様です。

敵国での評判が先行

開戦直後、オーストラリアでもそこに暮らしていた日本人たちが特別キャンプに収容されますが、その中に三菱商事の社員たちがいました。
三菱商事と三菱重工はもちろん全くの別会社なのですが、オールトラリア人にそんな知識はありません。

キャンプの監督将校が「君たちは、あの強いゼロファイターを作っているミツビシの社員なのか」と・・・その社員たちを特別に優遇したといいます。
このオーストラリア将校は零戦の優秀さに素直に敬意を表したのです。

対照的に、アメリカ通だったある日本女性の逸話が残っています。
英語を理解する彼女は、米国の本で読んだ「あの女を口説くのはZeroを落とすより難しい」 という文章の意味がずっと分からなかったそうです。
戦後、Zeroが日本の戦闘機の名前だと初めて知って、彼女はやっと納得する事ができました。

軍事機密故に日本国内では零戦は一般に知られず、 零戦に完敗した敵国において一般民衆レベルにまでその名が広まっていたという現象は、 戦時中の国内外の世情の一端が感じられる、ちょっと興味深い話だと感じました。

歴史大好きじいさん
歴史には「え?そうなの!」と叫んでしまいそうな事実が隠れています。
参考:零戦|その誕生と栄光の記録 堀越二郎著

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