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救われるオカルト商法

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オカルトが悪者にされる典型がオカルト商法である。
一方、「信じている人はそれで安心出来るなら良いのでは?」という論もある。
そこに質的な差はあるのだろうか?

目次

ご先祖様は千の風の夢を見るか

家が仏教で墓を作っている人に尋ねたいのだが、あなたのご先祖様は、何に生まれ変わっているだろうか。

「そんな事は分からない」
そう回答するだろうか?

「風になっている」
はいはい、斬新斬新。話の流れから推察出来る通り、これがオカルト商法に引っかかっている所以だ。
理由は後述する。

ではもう1つ・・・お盆にお墓参りをするだろうか?
水や食べ物を供えるだろうか?
線香を焚くだろうか?

種明かしをすれば、ご先祖様は何にも生まれ変わっていない。極楽にいる。
従って、盂蘭盆会で親のために、一年一度の乾きや飢えを満たすためのお供えをする必要はない。
餓鬼道に彼らはいません。
堕ちてなんかいません。

本当は凄い「戒名」

何故そう言い切れるか・・・戒名が付いているからである。
戒名は、ただの名前ではない。
功徳も積まずに死んだ人をそのままにしておくと何に転生するか分かったものではないので、出家して徳を積んだ僧侶になっている事にしておく儀式である。

換言するならば、インスタント出家である。

この場合の出家は、そのまま解脱で構わない。
戒名が付いていないなら輪廻の中で迷っている可能性もあるが、かなりケチっても葬式をやるなら何か付けられているだろう。

勿論、無宗教でセルフ戒名にするのは論外だが、僧侶が認めたならOKだ。
仏教ではしばしばお布施で戒名の文字数は変わるが、だからと言って行き先が変わる訳ではないと説明する。
仏教の世界観を事実とするなら、「きちんと戒名が付く葬儀」が上げられる限り、「極楽には行ける」事になる。
科学的にどうではない。オカルト的世界観の中の話をしている。
戒名に力がないなら、仏教の世界観そのものも絵空事になる。

オカルト商法と信仰の境目は、正にここにある。
その世界観に則り一貫性があるならば、そのルールの中でいつかは救いに辿り着けるだろう。
だが、その救いが曖昧で時として定義がずらされる。
主催者の財布のスペースによってゴールラインが動くのではまともなゲームにならない。
宗教は、人間の力の及ばない苦しみを和らげるために存在する。
かつては「生老病死」、現在は「病」は科学が受け持つ事になったが、「生老死」の苦しみは未だ宗教が多く担当する領域だ。

答えが出ない物に強引に答えを与え、その為に破綻したストーリーを修正するデウス・エクス・マキナとして設定されたものが、神だ。
だが、オカルト商法は、人を救う事が目的ではない。部品を借りているに過ぎないから破綻する。

正しいオカルト商法

最後に、正しくオカルト商法を行う輪廻型宗教について考えてみよう。

輪廻転生は通常ランダムであり、分岐ルートに対して若干の功徳バイアスを当代限りでかけられる。
功徳に関しては、生きている間に行った事の積み重ねで、上限に達すると上のステージに行ける。
ステージは細かく分かれており、一生功徳を積んでも全てのステージを突破は出来ない。だが、来世で有利にはなるから、モチベーションは保たれる。

功徳とは、その宗教で善とされる事である。
何が善であるかは本尊が決めれば良いし、本尊が実在しないなら預言者が決める。それ以外には決して権限を与えない。
そしてこの「善」が、オカルト商法の余地である。

  • 教団や教団員への寄進を含める事自体を善とする。
  • 善を行う方法を教え、授業料を貰う事。

が、考えられる。

葬儀についてはどうだろう?
他の宗教で当たり前に行うサービスがないと、カスタマーに選んで貰えない。
当然、功徳は確定済みなので、葬儀には転生結果を左右する力がない。
ここで相手にすべきは家族だ。

死体の扱いに関するルールを決め、ここで家族に功徳ポイントが稼げるようにする。つまり、豪華な儀礼を行えば、その分家族は功徳が稼げるのだ。
勿論、豪華な儀式には、手間賃を多く取れば良い。ここは普通の商売だ。労働単価が最低賃金よりどれだけ高かろうが、所詮需給バランスだ。

ここまで考えて、結局正しい宗教的オカルト商法においては、「天国に行けるポイント」の販売が主たる仕事になる訳である。
・・・すると、免罪符の発行というのは、案外信者が幸せになれる、正しいオカルト商法なのかも知れない。
現世の罪に効果が出ない限りにおいては。

オカルト商品で、ギリギリ買ってもいいなと思うのは干支鈴です(寅年に限る)

※画像はイメージです。

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