長年謎だった祖母の芋嫌いの発端は、太平洋戦争時の疎開先での生活でした・・・・
昔気質の祖母
うちのばぁちゃんは今年で85歳。近頃めっきり足腰が弱くなりましたが、それでも年齢の割に体も頭もしっかりしていて、毎日の日課の太極拳で運動をしています。ばぁちゃんは典型的な昭和の人間です。「もったいない」と「バチが当たる」が口癖で、無駄なことや贅沢が大嫌いな性格です。
生きてきた時代のせいもあるでしょう、太平洋戦争を経験している世代です。若い頃は相当苦労したようで、それがばぁちゃんの厳格な人格を形作ったことは容易に想像がつきます。
祖母が唯一嫌いな食べ物、それはお芋
「もったいない」や「バチが当たる」が口癖のばぁちゃんには、食べ物の好き嫌いはありません。本当になんでも食べます。家でも外でも食べ残しをしているところを見たことがありません。最近は色が細くなり、食べ残すこともあるのですが、基本的には無駄なことはしません。そんなばぁちゃんが唯一嫌いなもの、それは「お芋」です。
寒い時期に最高に美味しい焼きいもなんて絶対に口にしません。私には不思議でなりませんでした。なんとなく女性はお芋好きという固定観念がありましたし、そもそも昔気質のばぁちゃんに食べ物の好き嫌いがあることが信じられませんでした。
お芋が嫌いな理由
ばぁちゃんがお芋を嫌いな理由、それは戦時中、疎開先の埼玉で芋ばかり食べる生活だったからだそうです。疎開先での生活はそれほど苦ではなかったようなのですが、それこそ何年も米は食べれない、とにかく今日食べるものがないという限界ギリギリの生活だったとか。
たまに食卓に上がるお芋に、初めはネットリ甘くて美味しいと大喜びだったようなのですが、お芋しか食卓に上らない生活には辟易し、しまいには嫌いになったというのです。ばぁちゃん曰く、子供の時に一生分の芋を食べたということです。ばぁちゃんの戦時中の最も鮮明な思い出は、芋しかない食卓、そういうことになるようです。
※画像はイメージです。
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コメント一覧 (1件)
私の父親(昭和15年鹿児島生)も同様にさつまいもを見るのも嫌だと、一切口にしませんでした。高度経済成長期終わり頃生まれの私にとっては戦争が以外に近くに感じた経験です。芋焼酎は呑んでましたが…。