日本神話である記紀によると、日本を生んだ神はイザナギとイザナミだという。
しかし、記紀の冒頭には、天地開闢という天地がいかに創造されたのかという記載があり、イザナギ・イザナミのストーリーが始まりではなく、もっと先に何かがあるのだ。
古事記では『天地初発之時』とされ日本書紀では、『渾沌が陰陽に分離して天地となった』という記載があるが、事実はいかなる事象だったのか?
天地開闢の神たち
天地開闢に現れた神は最も特別な神とされ、古事記では、イザナギ・イザナミを含む神代七代以前の『別天津神=ことあまつかみ』が出現したところから始まっている。
中でも初めに登場した神、天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ)・高御産巣日神(タカミムスヒノカミ)・神産巣日神(カミムスヒノカミ)が登場しこれらの神は造化三神と呼ぶ。
次に、宇摩志阿斯訶備比古遅神(ウマシアシカビヒコヂノカミ)・天之常立神(アメノトコタチノカミ)が生まれている。
こちらの神と造化三神を含め別天津神として別格の神様であるが、いずれも独身として成り隠れて消えており、その後に名が出てこない。
天地開闢の頃の世界は、古事記は『天地初発之時(あめつちはじめのとき)』造化三神が現れ皆独り神に成り身を隠したとあり、『國稚くにわかく浮うきし脂あぶらの如ごとくして、海月くらげなす漂ただよへる時とき』別天津神の二柱が成り身を隠したとある。
次に日本書紀は『古天地未剖,陰陽不分,渾沌如鷄子,溟涬而含牙。(古には天地が未だ剖けず、陰陽は分かれず、渾沌たること鶏子の如く、溟涬として牙を含む。)』とある。
その後、二つに分かれ天地となったのだという。
外国向けに作られた日本書紀の天地開闢は、どちらかというと中国の古典神話を模倣しているかのように考えられる。
始まりの神は、国常立尊(クニノトコタチノミコト)と申すとある。
しかし、やはり一文あるだけでその後は出てこない神なのだ。
天地開闢の神は何をした?
神達が実在している人物だとしたら、日本文化および世界文化を作る上でも重要な人だったに違いない。
神を人として例えてある文献は、偽書として言われるホツマツタエである。
『いにしえの あめつちうびの きわなきに』
遠い遠い昔、まだ天地が混沌である泥状な、境目もない姿・形もない時代があった。
国と民族というという概念が無く、互いに争い混沌としていた社会だったようだ。
そしてクニトコタチが現れ、
『とこよくに やもやくたりの みこうみて みなそのくにお をさめしむ これくにきみの』
常世国(とこよのくに)の八方に分けられ、それらの皇子を生んで『君』となり治めたという。
クニコトタチと言うのは、一人の神ではなく、治める立場になった神の総称をいうようだ。
八人の皇子は「ト」・「オ」・「カ」・「ミ」・「エ」・「ヒ」・「タ」・「メ」の八神であり、各配置された方位だとも言う。
これらが
これらが日本のはじまりだったという。
ホツマツタエ序でアマテルが即位した際には、『あめつちの ひらけしときに ふたかみの とほこにおさむ』とあり、対立する者同士が抗争していたが、法と武力によって公正な統治が始まった。
こうして、天津神が日本を統一して言ったそうな。
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