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平行世界はどこで分かれる?

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ネットフリックスで『水曜どうでしょう』以外観ていないというのは、万人に共通する視聴態度だろう。
これでは勿体ない、と、手当たり次第映画視聴する中で『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』も観た。
アカデミー賞で7部門制覇しているので、知っている人も多いだろうが、多元宇宙(マルチバース)を取り扱う話である。
映画内では、めまぐるしく切り替わるカットで、様々な職業についた主人公を描写する事で、多元宇宙(マルチバース)を低予算表現していた。

さて、多元宇宙、平行世界というと、しばしば「別の世界の自分」を連想するが、このような事は成立し得るのだろうか。

目次

世界は遠く離れる

バタフライ・エフェクトの理屈で考えるなら、平行世界が発生してから時間が経つほど、違いは広がっていく。
宇宙が出来て138億年、電子の位置1つが、どれだけの差になって表れるか分からない。
同じ人間はおろか、人類が発生するかどうかも怪しい。

但し、平行世界が団子状に並ぶのではなく、金箔を重ねて金塊を作るような、厚みが限りなくゼロに近い世界の集合体という場合もあり得る。
この時、主人公が生まれる瞬間まで、観測不能な程に同一な平行世界の一群が存在する。
「別の人生を送るもう1人の自分」を見つけるには、絶妙に遠い場所の一群を発見する必要がある。
当然、これらの別人生群は、間もなく我々の宇宙から離れていき、決して再び交わる事はない。

映画内のように、接点を持つ事があれば、更に絶望的な差となって、どんどん離れていくだろう。
そして、極めて近似した平行世界では、ほぼ同じ主人公が、同じように平行世界を股にかけたトラブルに巻き込まれている。
合わせ鏡の中の無数の自分を見ているようで、何とも居心地の悪い話だ。

刺激により分岐する世界

別解としては、平行世界の分岐が、主人公の生まれたタイミングで発生した、という場合があり得る。

この場合、主人公が生まれる事は確定しているため、それぞれにかかったバイアスに応じて、別の人生が送られる事は何も違和感がない。
無限の宇宙は必要ない。ごく近接した平行宇宙で、無数の自分が全く同じ行動をしているという想定も不要だ。

ドラゴンボールのトランクスが「タイムマシン」でやった事をイメージすれば良い。
スピンオフの事は知らない。
あの世界の場合、タイムマシンを使った事で、平行世界が発生している。
その意味で、あの乗り物がタイムマシンと呼べるものなのかは少々怪しい。
世界に刺激を与え、平行世界を作り出すだけの装置になっている可能性はある。

魂万能説

もう1つの可能性として、スピリチュアル界隈の魂を考える。

スピリチュアルはふわっふわの概念であるが、多くの場合、輪廻転生ルールが生ぬるいという1つの特徴がある。
この魂は、かなり堅固な存在で、転生した時、再び人間の身体を持つ可能性が極めて高い。

この宇宙観の場合、平行世界を覗いても、自分と同じ魂が人間になっている確率が極めて大きい。
スピリチュアル系の魂は、お手軽に色々「引き寄せ」するため、肉体の形状や周囲の人間関係もかなり似てくる。
魂万能なので、肉体は魂の器に過ぎず、周囲の環境もその引き立て役だ。
つまり、大きく離れた平行宇宙でも、「別の人生を歩んでいる自分」が、比較的容易に観察出来るのである。
魂さえ同じなら良いので、「自分」に見えるものは、遺伝子が同じである確率はゼロに近い。

特殊な例のようで、そうでもない。
この宇宙観を持っているのが、世界的漫画、『ドラえもん』だ。
未来人のセワシ君は、高祖父ののび太に介入し、高祖母であるジャイ子をしずかに変えようとしている。
不倫でもしない限り、セワシが生まれる道理がないのだが、血統が関係無く魂次第であるなら、何の問題もない。

のび太からセワシに至る流れを、東京から複数の交通機関で大阪に移動する例で説明されていた。乗客をセワシの遺伝子ではなく魂と解釈すれば、違和感はなくなる。
どんな形であれ、その場に人間の赤ん坊がいれば、その魂はセワシなのだ。

荒唐無稽のようだが、ドラえもん世界では、魂を操ると思しきひみつ道具がいくつかある。
たましいステッキ、たましいマーカー、うらめしずきんなどだ。
そして何より、タイムマシンを一般人に使わせている。
時間旅行によって運命は変わらず、人間が魂に収斂する事は、把握済みなのだろう。

結論として、見てそれと分かる面白い平行世界は、魂優位のスピリチュアル宇宙の場合、となろう。
だが、藤子F不二雄は、SFガチヲタだ。

ドラえもんはSFではなかったのか。
否否、藤子不二雄のSFは「すこしふしぎ」だ。むしろファンタジーやオカルト方面の色の方が濃いだろう。
そして極度に発展した科学は魔法と見分けが付かないという辺りで、すこしふしぎはまた、SFに返っていくのだ。

※画像はイメージです。

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