この数年、流行している病気で『巣ごもり需要』とかで、スケールモデルを作る人が増えてきているとか。
今日は、この数年で大手通販でも取り扱いがされるようになった海外メーカー、アカデミーさんの1/35ドイツII号戦車F型について、感じたことを書いていきたいと思います。
車体は「箱組み」だけど工夫された強度維持
まず作っていきながら思ったのは、日本のメーカーでは一体成形されている車体(下部)について、アカデミーさんは外国メーカー(特に東欧系かな)に多いいわゆる「箱組み」、平たい板のような部品を側面4枚+底面1枚を組み合わせてつくるパーツ分割がされています。
他国のメーカーさんでは、本当に5枚の部品を貼り合わせて車体下部を再現しているので、上部構造物とかとの「合い」が良くないというケースが往々にしてあるのですが、アカデミーさんの場合、内部に補助板みたいなのを前後2枚入れていることで、強度もこれで維持しているというのは「工夫されているなぁ」と思います
でこの「箱組み」、このサイズの戦車だけかと思いきや、一回り大きいドイツIII号戦車でも箱組みになっている(その一方で、過去に出ていたヘッツァーの車体は一体成形だった)ということで、この数年の間に、何かメーカーさんの方で設計思想に変化があったのかな?と思ったりもします。
ただ「箱組み」車体の内部に強度を保つ補助板を入れると言う発想、手持ちに適度なプラ板とかがある方は、車体本体が「箱組み」になっているキットの強度を付ける時、良いヒントになるのかもと思わせてくれるような工夫だと感じます。
プラ自体の強度がイマイチ!?
しかしながら、プラスチック本体の強度というか、例えば日本のメーカー・田宮模型さんのII号戦車よりも若干強度が弱く、かつ、プラも薄めになっているように感じたので・・・。
例えば、履帯を回転させる上部転輪(側面上部にある小さな転輪)などは、個人的には接着しにくかったですし、ここに部分連結式で成型された履帯を接着する時も、あまり力を加えて接合させるわけにもいかなかったですね。
カラーでの取説は分かりやすいが・・・
取説は上質な紙を使用してのカラー印刷(但し、記載している言語がハングルと英語のみという)で、迷彩パターンとかも実際の部隊迷彩から数パターン掲載しているので、「分かり安い」と思いました。
しかしながら、アカデミーさんは該当するかどうか不明ですが、一部海外メーカーさんの取説に記載されている迷彩パターンが間違っているということも、モデラーさんの実際の事例としてあるみたいなので、時間がある方は、ネットで裏付けとなる迷彩を確認する(昨今は、海外サイトにもWW2中の車両迷彩などを紹介したページが存在する)のも「あり」のように思ったりしました。
まあ、このキット(II号戦車F型アフリカ戦線)の場合、「ドイツ軍でアフリカ仕様」ということになるので、車両のベース色はダークイエローというのは変わらないと思いますし、最悪「現地改修」としてアレンジしておけば、実際の迷彩とそう大きく外れたものにはならないとも思ったキットでした。
なかなか細かい所まで作られているこのキット、個人的にはオススメですね。
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