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刑事版コマンドー?!ハードボイルドアクション「ゴリラ」

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シカゴ最大のマフィアのドン・ルイジ・パトロヴィータの重要参考人を山荘で警護しているFBIの捜査官達がパトロヴィータの配下に襲われ、参考人共々皆殺しにされた。
この記事にはややネタバレがありますのでご注意ください。

目次

あらすじ

死亡した捜査官の中には新米捜査官として任務に就いていたFBIのベテラン捜査官であるハリー・シャノンの息子も含まれていた。不可解な襲撃に疑問を抱いたハリーは内通者が内部に存在することを疑い、パトロヴィータに復讐を誓ったのであった。

彼はかつて凄腕のFBI捜査官さったが行き過ぎた捜査手法により地方へ左遷された元部下のマーク・カミンスキーに個人的に捜査を依頼する。内通者を欺くために必要な対策であり、成功すればFBIへの復帰を約束。
マークは親友でもあったハリーの意思を汲み取り承諾したマークは石油事故で死亡したように見せかけ、ジョーという別人に成り代わる。

マーク、ジョーはパトロヴィータの信頼を勝ち取るためにライバルを排除し汚れ仕事をこなしながら組織の中枢に潜り込んでいくが、ジョーの身元が偽装だと気付いたパトロヴィータはマークとハリーを始末しようとする。
幸いにも阻止には成功できたが、卑劣な計画によりハリーを傷つけられ怒りに燃えるマークはマフィア達のアジトに重武装で潜入していく。

シュワちゃん主演の刑事アクション

アーノルド・シュワルツェネッガー主演の刑事アクション。邦題は同年に公開されたシルベスター・スタローン主演の映画コブラに対抗しているともいわれ、985年のコマンドーと1987年のプレデターの間の1986年に製作されたシュワルツェネッガー最盛期の映画で、シュワ映画の中でも80年代臭が強い仕上がりになっている。

構成としてはシュワちゃんがマフィアに潜入捜査をするというノワール的作品だが、彼が強すぎて、最初から銃撃して壊滅させればよかったのでは?と思ってしまうほど。
終盤の勢いが強いアジトでの銃撃戦のシーンは、前年のコマンドーのように爽快だがゴリ押し感が否めない。だが、あえてそうはせずハードボイルドに落とし込んでいる。

前半は中央から飛ばされた刑事が大手柄を挙げ返り咲くという王道的ストーリーとマフィア同士の抗争、内通者の正体の調査などといった、クライム、サスペンス要素を織り込んで描き、駆け引きも散りばめられていて引き込まれる。
完全無欠のヒーロー像を確個たるものにしていたシュワちゃんに、ポリスアクションを融合させたのは新たな試みだったと思う。石油工場での大規模な爆破シーンも迫力満点である。

話が進んでいくとパトロヴィータの組織に潜り込んだシュワちゃんが、パトロヴィータのライバルとの抗争で活躍するシーンやボスとライバルの愛人との出会いを見ることになる。パトロヴィータの用心棒として信頼性を高めるべく賭場の破壊など名を挙げていく。

ボスの部下であるマックスと組んで仕事をこなしていくが彼はマークを疑い、身元を調べだす慎重派のマフィア。マークに手下を送り込み、実力を測ったりする。しかし彼の敵ではなく適度に痛めつけられてしまう様を見て実力を認めざるを得ない。

そしてボスのライバルを消したころからそれは恐れにも変化していくのだった。ついには警察に押収された金と麻薬を奪還する作戦を立てたマークは見事成功させパトロヴィータに評価される。それによってパトロヴィータに深く接近することに成功する。

このパトロヴィータを演じているサム・ワーシントンが良い味を出しており、凶悪なマフィアの親玉でもどこか人間臭い演技は必見。そして冷酷なマフィアのマックスを演じたロバート・デヴィの怪演も見事で、人殺しを平気でやるマフィアの本質をまざまざと見せつけてくれる。そしてハリー・シャノン役のダーレン・マクギャビンの哀愁漂う演技も見もの。FBI側、マフィア側に共通するのは演技派な役者が多いという部分だろう。これが物語の進行に大きなスパイスを与えている。

大詰めはおなじみ

後半は一気にシュワちゃんテイストが強くなり、大詰め。
パロヴィータの内通者は検察官であり、かつてマークがFBIを追われるきっかけにもなった人物でもあった。彼の情報によりハリーがパトロヴィータを狙っていることがばれてしまい、マックスの調査でジョーの正体が潜入捜査をしているマークだとわかってしまう。

追い詰めれたパトロヴィータは二人を同時に始末する計画を練り、マークにハリーを殺させ、マックスがマークを射殺するよう仕掛ける。しかし寸前でマックス達を射殺したマークだがハリーが撃たれてしまう。

復讐を誓い逃亡したマークは武装しパトロヴィータの採石場でマフィアを全滅させ、金と麻薬を押収する。そしてアジトへ突入し大人数のマフィアを凄まじい銃撃戦で制圧しついにパトロヴィータをショットガンでハチの巣にする。因縁の相手である悪徳検察官も射殺する。すべてが終わった後FBIに戻ったマークはリハビリに励むハリーを励ましに病院に向かう。

そして正体が判明したマークとその背後にいるハリーを消そうとするパトロヴィータ一味との決着に重点が置かれる。ハリーに協力していた検察官こそがパトロヴィータに買収され情報を流していた内通者だった。パトロヴィータはマークにハリーを殺させる卑劣な計画を思いつくが、それに感づき見破られたマークによって阻止され逆に攻め込まれてしまう。

この銃撃戦シーンは音楽も相まってとても盛り上がる仕上がりである意味今作一番の見せ場。マシンガンやショットガンをぶっ放すシュワちゃんにはいつもの筋肉B級アクションを感じ笑みが出るが、今回は黒い革ジャンに身を包みその胸板をアピールしながら敵を薙ぎ倒す。バーを血とワインで赤く染め上げ大暴れ。ついに復讐を果たす。

最後に

全体的に低予算でB級アクション映画感満載の本作は、シュワ映画としては結果的に失敗だったようだ。しかし、一直線で見るとテンポはよくこの手の映画が好きな人には向いている。

確かに粗さも目立つが何も考えず鑑賞出来る良作だと思う、採石場でのアクションシーンにはクスッと笑える演出も含まれており、単なる暗い作風ではない。
アクションや抗争シーンだけではなく、マークとハリーの友情が垣間見れるシーンも評価したい。
シュワルツェネッガーファンならばとても楽しめる作品だと思う。

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ゴリラ (C) 1986 STUDIOCANAL

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