これは、私のおばあちゃんから聞いた、太平洋戦争当時のお話です。
私が住んでいる地域は都心部に近く、重要な基地や拠点があった為か、太平洋戦争の時に幾度か空襲に遭いました。
当時、おばあちゃんはご飯の準備をしていました。
そこに空襲警報のサイレンが鳴り、ご飯を炊く準備をしたままで、慌てて防空壕へ逃げ込んだようです。
空襲は激しく防空壕の中からでも、かなりの熱さを感じたようでした。
空襲が収まり帰宅すると家は半分焼けてしまっていたのですが、土間のかまどの部分がぽつんと焼け残り、よくみると釜のご飯が炊けていたそうです。
そのご飯を食べたかどうかは分かりませんが、ご飯が炊けていたというのは思わぬ出来事だったのでしょう。
人は辛すぎる状況になると、ちょっとしたことで笑いが出てくるようです。
心のバランスを取るために、面白おかしく感じてしまうのかもしれません。
ですが、この心の明るさがあったからこそ、前向きに空襲の後処理もできたのでしょう。
以前、機会があって当時の新聞を観たことがありましたが、復興はかなり速く進んでいったようです。
改めて人間の底力というか、たくましさを感じることができました。
戦争や空襲に遭うということは尋常な状態ではいられないと思います。
しかし、そのような状況だからこそ、どんな小さなことでも明るい、面白いと思えることがあれば、それが希望や救いになっていくのだと感じました。
先日、戦争体験者のおばあちゃんが亡くなりました。
とても長生きでしたが、最後まで面白い会話をしてくれました。
戦中戦後はかなり苦労をしてきたようですが、とても穏やかでいつも笑っているような人でした。
戦争体験者はかなり少なくなってきていますが、そのような非常時を耐え抜いてきた人たちの強さというのは凄いものがあると感じています。
※写真はイメージです。
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