北海道稚内には「龍神沼」と呼ばれる沼があります。
沼に伝わる逸話をお話します。
坂ノ下神社と沼
日本側の海岸線に面して走る「日本海オロロンライン」を稚内に向かってひた走り、西浜地区に入ると道路脇に白い鳥居が佇んでいます。
よく観察すると斜面に沿って上に登っていく道があるので、進んでいくと頂上に鳥居。
その奥に坂ノ下神社と書かれた小さな社、右側にある茶色く濁った沼が「龍神沼」です。
龍神沼の起源は、1863年に天塩から移り住んだ漁師の中島要之助が、大漁を祈願して小祠を建て、竜神を祀ったことに始まると伝えられています。
また、幕末の探検家の松浦武四郎がこの地を訪れた際、日誌の中に龍神沼を記していたとも伝えられ、古くから神聖な場所として認識されていたことがうかがえます。
中島要之助は稚内の岬神社の龍神信仰にも関わった人物らしく、武四郎の記録をもとに祀った可能性を推察します。
沼に伝わる噂
この沼にはいくつかの噂があるので、考察してみましょう。
沼から龍が現れた?
昭和40年頃の話ですが、15名ほどの行者が沼を訪れ「南無妙法蓮華経」を唱えながら沼の周囲を回っていると沼から龍が現れたらしい。
この話が眉唾なのは、何処から何のために行者が現れ、なぜ「南無妙法蓮華経」を唱えたのか、そういった資料が全く見つかりません。嘘とは断定しませんが、なにかの噂が誇張されたとしか思えません。
利尻島にある姫沼とつながっている
龍神沼に置かれた木材が数日後に消え、約40km離れた利尻島の姫沼で見つかったといいます。これにより「龍神沼の底は姫沼とつながっている」との噂が広がりました。
この話の真偽はともかく、底なし沼であると人々に伝わっていました。
そこで、あるテレビ番組で沼の検証を行ってみると、沼は約2m程度の深さであることと判明しています。
龍神沼が利尻島の姫沼とつながっている、底なし沼である等の噂は、検証により否定されてしまったのです。
龍神沼とは
どうも胡散臭い話ばかりですが、古くから神聖な場所であったという事実はあります。
しかしなにより、龍神沼は風景そのものが神秘的です。
丘の上に位置するため、遠くの利尻富士を望むことができ、鳥居越しに見る景色は訪れる人々に深い印象を与えます。
これでけでも、何らかのご利益があるかもしれません。
景色を堪能するだけでも十分かと思いますので、龍神沼を訪れてみるのもよいでしょう。
※画像はイメージです。


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