皆さんは家を建てる時に家相にこだわりますか?古の京都や江戸が、風水を取り入れた町作りをしているのは有名ですよね。家相が悪い家で暮らすと健康面に様々な悪影響が出るとも言われています。
今回は家相が住人に及ぼす諸々の影響や、悪用すれば呪殺も可能とする、風水との関連性を考察していきます。
幸せになりたい人必見!運気を生かしも殺しもする家相学とは
家相学とは日本独自の学問。家の配置や方角・間取りから吉凶を占い、住人の運気を判断する取り組みです。一概に迷信で片付けられないのは、科学的考証を取り入れた建築学や住居学とも関わっているから。薄暗い家に住んでいると気が滅入るというのも、広義の家相学に関係しています。
家相学の起源は約5000年前の古代中国まで遡ります。その後西暦600年頃に日本に伝来し、陰陽道の干渉を受け、独自の発達を遂げていきました。陰陽寮の専門知識だった家相学が市井に広まるのは江戸時代で、一般庶民向けの家相書が大量に出版され、享和から文化・文政年間に掛けて最盛期を迎えました。二代将軍徳川秀忠は鬼門を案じる家来に対し、「我が敷地領土すべてなり ゆえに鬼門は蝦夷である」と豪語しています。
家相を見る上で大切なこと
鑑定士は家相を見る時に方位盤を使います。これを家の間取り図の上に置き、四隅の対角線が交わった箇所を中心に鑑定を行います。方位盤には従来の東西南北に加え北東・南東・南西・北西が記され、この8方位が家作りの基本とされてきました。
家相を占ううえで大事なのは鬼門と裏鬼門の位置関係。鬼門は十二支方位で丑寅……即ち北東に当たり、申未の裏鬼門は家の中心から見て南西に当たります。
古くより鬼門からは邪気が入るとされ、京都では鬼門除けの為に比叡山延暦寺が置かれました。反対の南西も不吉とされるのは、陰陽の狭間で運気が不安定になるから。鬼が牛の角を生やし虎皮の腰巻をしているのは丑寅の隠喩だったんですね。
家の中心点は太極と呼ばれ、そこから南北・東西の十字に引いた線を正中線、南西から北東、南東から北西の斜めに引いた線を四隅線と呼びます。正中線の四方は玄武・青龍・朱雀・白虎の四神が司る神聖な場所。対する四隅線の4方向には鬼門・風門・人門・天門が存在し、この交線上は神様の通り道なので汚れ物の放置は厳禁。トイレや風呂はもちろんNGですが、意外な盲点としてガスレンジや電磁調理器も不浄物に当たるため、キッチンの配置も避けてください。子供部屋・寝室・書斎は正中線・四隅線の上が良いです。
家相学の基本心得は「鬼門・裏鬼門に三備を設けず」。三備とは玄関・門、キッチン、トイレ・浴室のことで、邪気の出入り口にこれらを設けるのは避けられてきました。
どうしても鬼門・裏鬼門に上記を備える必要がでた場合、昔の人は盛り塩を置き、葉に棘が生えた柊や南天、常緑の万年青(おもと)を植え、魔除けの効果を期待したそうです。南天が好まれたのは難を転じる地口から。他、アロエやサボテンでも代用できます。
こんな家は駄目だ!不幸と災難を招く凶相の家とは?
家相学においてタブーとされる間取りは色々ありますが、ここでは代表的な例をご紹介します。
一番手に挙げるのは全体がデコボコした家。不要な出っ張りが多く、廊下が何箇所も曲がっているのが特徴。
住人の心理や動線的にも角が多い家はストレスが溜まるようで、引っ越してから家族と衝突が多くなったと報告が上がっています。重力中心がない家も要注意。これには中庭・坪庭を擁すコの字型の家屋が当てはまり、真ん中がちゃんと閉じてないせいで外にばかり意識が向いてしまうのだとか。
真ん中が外と繋がった家で多発するトラブルは嫁や旦那の浮気、子供の非行やギャンブルによる借金。
この手の家に住む人間は移り気で情に流されやすく、家庭の安らぎよりも外の刺激に魅力を感じがち。それ故家の中心には家族団欒の居間が位置するのがベストと言われ、明かりを取り込むのが推奨されてきました。家の中心が暗く湿り窓がないのも同様の理由で感心できません。
家の中心に階段を作るのも控えてください。家相学における階段とは通過する場所であり、長い間留まる場所ではありません。否応なく上下を分け隔てる段差も不安要素。家の軸となる空間に階段が存在すると、目上の人間との関係が悪化し、悶着が起こりやすくなります。
職場の上司や舅姑と上手くいってない人は、階段の位置を振り返ってみてはいかがでしょうか?
ならば欠けも出っ張りもない四角い家を建てれば完璧、というのは大きな誤解で、真四角に整い過ぎた家も凶相に含まれます。何もかも満たされすぎた人間が堕落するように、陽の気が極まった真四角の家はそこをピークに衰退の一途を辿り、いずれ滅ぶとされているのです。
一階が駐車場やコンビニになっているなど、人が住んでいない建物も良くありません。
一階は建物の土台、全ての物事の基礎。そこに不特定多数の人が出入りする状況は生活基盤を脅かし、地に足が付かない焦燥感に繋がります。単身者用マンションやアパートなら問題ありませんが、家族で住む場合は揉め事が起きやすい間取りと伝えられています。
庭に目を向ければ、陰の気が溜まりやすい南側に池を作るのも適切ではありません。丁字路の突き当たりも悪名高い凶相で、道路を走る車がまっすぐに向かってくる為、悪い気を強く受けてしまいます。
住んだら死ぬ最凶の家相 三角の家
ここまで長々解説してきましたが、住む人を殺す最凶の家相とは、具体的にどういったものでしょうか?それは三角の家です。
家相学における吉相とは長方形や正方形の土地。陰陽の気が理想的な均衡を保って循環している為、住人がのびのび暮らせます。
対する凶相として挙げられるのが三角地や台形の土地。家相は地形の尖りや張を厭い、災いのもととして遠ざけてきました。
このような土地は変形敷地と言われ、どんな吉相の家を建てても悪縁を相殺できないと恐れられています。
風水で見た三角地は凶、そこに家を建てて住むと大凶になるのが鑑定士共通の見解。特に怖いのが前方が道路に面し、後方が尖った三角地のケース。これは火星の地と言われ、住人の自殺や変死、発狂が絶えませんでした。
座間9人殺害事件の犯人男性Sが借りていた緑ヶ丘のアパートや、首都圏連続不審死事件の木嶋佳苗が逮捕されるまで住んでいた池袋のタワーマンションも三角形の部屋。さらに付け加えると、相模原障害者施設殺傷事件の犯人・植松聖の自宅も鋸歯のような出っ張りが多い三角形の家でした。愛知県の有名心霊スポット・三角の家は『呪怨』のモデルとなった家。ここもまた墓地を潰した三角地に建っており、幽霊の目撃談が相次いでいます。
三角屋敷は栄えない?昔から語り継がれる迷信の真偽
上記の凶悪事件が報道される前から「三角屋敷は栄えない」と忌避されてきました。曰く三角の家が嫌がられるのは、周囲に刃物を突き付ける物騒な形だからそうです。
もっと踏み込んだ考察としては、金持ちが土地を買い占めた結果、食い詰め者が忌み地に追いやられた背景も無視できません。三角地を選んだから事件が起きたのではなく、心身や経済状況に問題を抱え、追い詰められた人間の末路とも考えられるのです。
やむをえぬ事情で三角地ならびに三角屋敷に住まねばらならくなった人は、庭木を植えたり花壇を作るなどして、敷地の角を丸める工夫をしてください。住空間の角部分に八卦鏡や水晶を祀り、悪い気を跳ね返すのも効果的です。
※画像はイメージです。
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