ミッドウェイの勝利を掴んだSDBドーントレス

太平洋戦争開戦時に米海軍が実戦配備していたSDBドーントレス艦上爆撃機
ミッドウェイ海戦ではまさに勝利の立役者となった機体です。
映画「ミッドウェイ」では主人公の乗る機体として活躍するドーントレスについて解説します。

アメリカの艦上爆撃機開発

アメリカ海軍は1930年代に空母に載せる艦上機を複葉機から単葉機に替えようとしていました。
航空機の進歩や米海軍の新型空母となる「ヨークタウン」型の建造計画が進んでいた事もあり、米海軍航空隊は時代の流れに追いつく必要がありました。
それは艦上爆撃機も同じで、ヴォ―ト社のSB2Uヴィンディケーターが米海軍初の単葉艦上爆撃機として1937年に採用されていました。

一方でノースロップ社にも単葉の新型艦上爆撃機BT-1を開発させ、BT-1を改良した機体がSDBドーントレスとして1938年8月に採用された。
この頃にはノースロップ社がダグラス社に吸収され、ドーントレスはダグラス社で生産される事となりました。
第二次世界大戦が始まる1年ほど前、太平洋戦争開戦の3年前の事です。

SDBドーントレスの特徴

U.S. Navy / Public domain

SDBドーントレスは他の急降下爆撃機と同じようにダイブブレーキがあります。
急降下による急加速を抑える為の翼の機能です。
主翼の後方にあるダブブレーキは開く事で、その機能を発揮します。

しかし、ドーントレスではダイブブレーキを使用すると機体に振動が生じました。これを解決する為に板状のダイブブレーキの全面にゴルフボール大の穴を幾つも開けました。
穴だらけのダイブブレーキは空気の通り道を作り、振動問題を解決しました。

また空母に乗せる機体であるものの、ドーントレスは翼に折り畳む機能を持ちませんでした。これは機体の強度を向上させる為で、代わりに期待は小さくコンパクトにまとめるように作られました。

ライバルと言える九九式艦上爆撃機と比べるとやや小さいドーントレス
最大速度は402km/h・搭載できる爆弾は454kg(1000ポンド)・航続距離は2160kmと性能では九九式艦上爆撃機を上回る。
更に爆弾を積まなければ、運動性能の高さで爆撃機や攻撃機相手の空戦ができるポテンシャルの高い機体です。

戦局を変えた機体

太平洋戦争開戦時にドーントレスは太平洋艦隊に集中配備されていました。
そのドーントレスが最初に戦果を挙げたのは1942年5月の珊瑚海海戦で、小型空母「祥鳳」を撃沈します。

続く、6月のミッドウェー海戦では日本海軍の主力空母である「赤城」・「加賀」・「蒼龍」・「飛龍」を撃沈する。
ミッドウェーでの戦果はまさに太平洋戦争の流れを変えるインパクトがありました。

そんな殊勲あるドーントレスも、1943年から空母搭載機としては新型機のSB2Cヘルダイバーと交代しました。

eyecatch source:USN / Public domain

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