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2018年で陸上自衛隊は変わった

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2018年3月27日を境に陸上自衛隊は大きな改編を行った。
それは陸自の組織自体も大きく変わる一大改編でした。陸上自衛隊の大改編について紹介します。

目次

機動師団と機動旅団の誕生

陸上自衛隊に新しい名前の部隊ができました。
即応機動連隊です。
名前の通りに有事があれば即座に動く部隊です。

そういう意味では中央即応連隊があります。中央即応連隊は海外派遣の先遣隊という役目もあります。
対して即応機動連隊は従来の普通科連隊に16式機動戦闘車の部隊や連隊の本部管理中隊に対戦車・対空のミサイルを装備した小隊や重機を装備した施設小隊があり諸兵科連合の編成となっている。

また96式装輪装甲車も多く配備されて機動力が上がっています。
現在では四国の第14旅団と九州の第8師団に1個即応機動連隊がありそれぞれの旅団は即応機動旅団または師団となりました。

■ 96式装輪装甲車
By JGSDF (96式装輪装甲車) [CC BY 2.0 ], via Wikimedia Commons

水陸機動団の編成

日本版海兵隊と言われアメリカで海兵隊から訓練も受けた西部方面普通科連隊が水陸機動団として改編されました。

西部方面普通科連隊の時はボートに乗り目的地近くから泳ぎ上陸する海兵隊の偵察部隊に近い姿から水陸両用の兵員輸送車であるAAV7を装備し2000人規模になった水陸機動団は強力な戦闘部隊へと変わった。

水陸機動団に変わった事でこれまで西部方面隊(九州)から陸上総隊の直轄部隊となりました。

■ AAV7
By English: Toshinori baba [CC BY-SA 4.0 ], from Wikimedia Commons

部隊改変での戦車と火砲

即応機動の師団や旅団の編成に伴い消えた、または配置が変わった部隊があります。

それが戦車部隊と野戦特科部隊です。

第14旅団では第14戦車中隊が廃止され隊員は機動戦闘車隊になり、第14特科隊が中部方面特科隊に所属を変えました。

第8師団では第8戦車大隊が廃止され戦車と隊員は第4戦車大隊と統合した西部方面戦車隊に移りました。

第8特科連隊は廃止されて西部方面特科連隊に移りました。
即応機動の師団や旅団は重装備である戦車や榴弾砲を外した身軽な編成と言えます。

ここまでの様変わりは島嶼防衛のような遠方への展開を意識して輸送機でも運べる部隊にしたと言われています。

■ 155mmりゅう弾砲FH70
By Rikujojieitai Boueisho [CC BY-SA 3.0 ], via Wikimedia Commons

陸上総隊の誕生

埼玉県朝霞駐屯地に陸自の新しい司令部ができました。

それが陸上総隊です。

陸上総隊は航空自衛隊の航空総隊・海上自衛隊の自衛艦隊司令部と同じ役目があります。
つまり全国の部隊をまとめて指揮する権限のある司令部と言う意味です。

例えば北海道の部隊を九州へ応援に向かわせる場合は陸上総隊司令官の命令によって動かせます。

これまでは統合幕僚監部や陸上幕僚監部に方面隊の総監部が調整を行い他方からの応援部隊の送り出しや受け入れをしていましたが、陸上総隊ができた事で指揮命令の系統がシンプルになったと言えます。

15万人の組織を効率的に運用する意味では大きな組織の変化だと言えます。

■ 朝霞駐屯地全景
By Ebiebi2 [Public domain or Public domain], from Wikimedia Commons

陸上総隊と改編された部隊

重装備を外した即応機動師団・即応機動旅団
規模を大きくした水陸機動団
全国規模での指揮ができる陸上総隊

この三要素から見える陸上自衛隊の将来の備えは何か?
先島諸島を念頭に置く島嶼防衛で即応機動の部隊が要地の島々へ展開し、水陸機動団が占領されてしまった島を奪還する動きが予想される。
この作戦を指揮するにあたり陸上総隊が水陸機動団を出動させ、九州の第8師団と四国の第14旅団へ出動の命令をする。

この動きが1つの指揮系統でできるようになったのです。

※写真はイメージです。

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