信長、秀吉、家康が暴れまわった戦国時代。
現代の世界は、未だそんな戦国時代にあるのです。
賤ヶ岳七本槍
本能寺の変後、織田政権内の主導権争いで、羽柴(豊臣)秀吉と柴田勝家が戦ったのが賤ヶ岳の合戦です。
この合戦で勝った秀吉勢の中で、特に武功に優れた槍働きとして秀吉から感状を賜り、その武勇を世に知らしめたのが、 まだ若かった後の加藤清正や福島正則など秀吉子飼いの七人の若武者達でした。
七本槍の真実
七本槍に名を連ねた若武者達は、秀吉を直接護衛する軍勢でした。
役目柄、通常は絶対に主君の傍を離れないのが彼らの職務ですが、秀吉は彼らに異例の下知を下して戦闘に参加させています。
これは武勇の武将としての名を未だ上げていない子飼い若武者にそのチャンスを与えようという、秀吉の強い希望があっての事だといわれています。
事実、同様の戦功のあった、彼ら子飼いの者以外の直参ではない者には感状は下賜されず、この感状が秀吉の作為である可能性は高いのです。
それは何故か
近い将来に天下を取る可能性の高くなった秀吉は、広大な自己の勢力範囲を軍事的に抑える為に その要衝の地に信用できる、しかも世にその武力が知れ渡っている武将を配置しなければなりません。つまり力の威厳が必要なのです。
通常、それには譜代や子飼いの武将の中から相応しい者を用いますが、成り上がりである秀吉にはその様な部下は皆無で、 今身の回りにいる子飼いの若武者をそう仕立て上げる事が急務だったのです。
軍事的に精強である事は、対外的政策においてそれ程に重要な要素なのです。
現在の世界情勢
翻って現代の世界情勢を見ると、中国、ロシア、ヨーロッパ、そして米国などの覇権争いは熾烈です。その覇権争いには、軍事力に裏打ちされた政治力が絶対的に必須です。
つまり地球上は今、正に戦国時代なのです。
南シナ海での軍事力行使を含む、強引な軍事基地建設を進める中国が尖閣列島で同様の直接的軍事行動を起こさない理由は、日本の自衛隊の実力もさることながら、その背後の米国の軍事力が抑止力になっているからです。
平和ボケといわれて久しい日本国民の多くは平和的な話し合いが大切だ信じ、そう力説しています。
その崇高な理念は全く間違いではないのですが、 戦国時代の世界情勢が現状である今、武威による戦争抑止、つまり戦争をしない為の軍事力も必要である事の認識も必要なのではないでしょうか。
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