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真珠湾攻撃が日本の海運を滅ぼした??

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太平洋戦争で日本の海上輸送が壊滅したのは、真珠湾攻撃の成功が遠因になっています。

目次

米海軍の通商破壊戦

太平洋戦争の日本敗戦の原因の一つは米海軍の通商破壊戦です。
石油を始めとした種々な資源を、東南アジアから日本に送るための海上輸送を断ち切られたことで深刻な資源不足が発生し、延いては兵器製造が困難になりました。

また折角確保した兵器や兵員の多くも、戦地へ送られる海上途上で葬られました。
その被害総隻は2349隻、総トン数802万トンですが、 第1原因は潜水艦雷撃によるもので、1153隻、トン数で約60%を占めています。
因みによく知られている航空機による空爆は、第2位の902隻です。

潜水艦の運用

前述の如く、米海軍は潜水艦を通商破壊戦に積極運用しました。
対して帝国海軍は、潜水艦の運用においては、従来の対米基本戦術である漸減邀撃作戦の基づいて、対水上戦力用の戦力として運用し続けました。
それは通商破壊戦に対する日米の認識の違いに起因しています。

第一次世界大戦時、米国は英国援助物資を多くの輸送船で送りました。
その際、ドイツUボートによる通商破壊戦で多大な被害を受け、英国は経済崩壊寸前にまで追い込まれています。

その苦い経験から米海軍は、潜水艦による通商破壊戦の有効性をしっかり認識していたのです。
太平洋艦隊司令長官・チェスターミニッツは奇しくも当時潜水艦の乗員でしたから、潜水艦による通商破壊戦の実施に積極的だったことは想像に難くありません。

真珠湾攻撃の影響

実は米海軍潜水艦の本来任務は主力艦隊群の前方に先行し、索敵及び雷撃による敵戦力の漸減と侵攻速度の遅延でした。
つまり帝国海軍のそれと大きな違いはなかったのです。それがなぜ、通商破壊戦に積極投入されたのでしょうか。

それは真珠湾攻撃による戦艦群の損失が原因です。
潜水艦の本来任務は戦艦群による最終的水上決戦が前提なので、戦艦群の損失がその任務の必要性をも消し去りました。

その潜水艦隊に対し米太平洋艦隊司令部は、真珠湾攻撃直後に無制限潜水艦戦を下命し、それは軍艦商船を問わない、日本国籍の全艦船への攻撃を意味しまた。
この潜水艦戦が継続拡大され、通商破壊戦の仕上げとも言える、終戦間際に行われたバーニー作戦へと繋がる、 潜水艦による一連の通商破壊戦となりました。

歴史大好きじいさんです。
歴史には皮肉な因果関係が多々存在します。

参照:海上輸送の戦い 防衛研究所 荒川健一 / 無制限潜水艦戦を遂行せよ / 太平洋戦争と海上輸送 / 駆逐艦雪風 二宮隆雄著
※画像はイメージです。

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