第二次世界大戦でソ連軍の主力戦車であったT-34
このT-34が採用される直前の1940年を舞台にT-34を巡ってのロードムービーが本作「T-34ナチスが恐れた最強戦車」です。
試作戦車で800kmを走る!

世界は第二次世界大戦の最中にありソ連も翌年にはドイツとの戦争に突入する1940年
戦車の設計技師であるコシュキンの所に指令が届きます。
「試作戦車の鉄道による移動を許可しない」
モスクワで行われるスターリンをはじめとするソ連指導部へのお披露目にコシュキンは開発中の戦車をモスクワへ鉄道で運ぼうとしていました。
しかし許可が下りなかったのです。
でもコシュキンは諦めません。
鉄道がダメならと試作戦車をモスクワまで自走させる事を決意します。
こうしてモスクワまで800kmの旅が始まるのです。

トラブルの道中

試作戦車2両と燃料を運ぶトラック1両で出発するコシュキン一行
しかしトラクターと勘違いした盗賊の集団に襲われて戦車と共に盗賊のアジトに連れていかれるコシュキン達
そこへ試作戦車を奪おうとドイツの特殊部隊が盗賊のアジトを襲撃します。
ドイツの諜報機関はコシュキンが作った戦車について知っていて奪おうとしているのです。

コシュキンは盗賊たちと協力して戦車を使いドイツの特殊部隊を撃退します。
盗賊と別れてコシュキンはモスクワへ前進を再開します。
しかし移動の許可証を政治将校が盗賊騒ぎで失くしてしまい、コシュキン達はモスクワのお披露目に間に合わせる為に戦車で当局の検問を強引に突破してしまいます。
今度はお尋ね者となってしまったコシュキン達はどうなるのか!?
実話を基にしたファンタジー

本作の主人公は実在したT-34の設計技師ミハイル・コシュキンです。
作中では自分の野心を実現する為に強引な手段に出ますが史実でもT-34になる自分の開発した戦車を採用して貰う為に強く主張を行いスターリンの支持を得ています。

これはソ連軍の上層部がT-34のような完全なキャタピラでの走行ではなくBT-7までのキャタピラが無くてもタイヤ走行で走れる戦車の構造を多くが支持していたからです。
またモスクワまでの自走も実際に1940年1月に行われましたが映画のようなトラブルありの道中かは定かではありません。
史実を膨らませた戦車のロードムービーとして面白い作品です。
(C) T-34 ナチスが恐れた最強戦車 2018, MEDIA-TREST CJSC
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