日本で一般人が銃を持ち実弾を撃てるのはクレー射撃の選手や愛好家または狩猟を行う人です。
ではどんな風に銃を使っているのかが猟師の女性を主人公にした漫画「クマ撃ちの女」(安島藪太著・新潮社)に描かれています。
熊を狙う女
主人公の小坂チアキは北海道で狩猟をしている猟師
鹿や鳥も獲るがチアキが特に一番探して追っているのは熊だ。
そんなチアキをライターの伊藤が取材するようになります。
伊藤はチアキに密着して慣れない山登りや動物の解体を手伝います。
そんな伊藤にチアキは「伊藤さんが死んでもクマが撃ちたい」と心の内を明かします。
やがてチアキと共に伊藤は熊と遭遇してしまうのです。
登場する銃
チアキが主に使うのはウィンチェスターM70プレ64と言うライフルです。
狩猟のライフルでは高い評価を得ていたM70はベトナム戦争時に米軍で狙撃銃として採用される程でした。
しかし戦時の需要を見込んで大量に乱造された当時のM70の評判は地に落ち、米軍はレミントンM700に切り替えてしまいます。
M70の種類で「プレ64」と呼ばれるのは乱造が始まる1964年以前に製造されたM70を指します。
回想場面で昔のチアキが使用する散弾銃でM12とも呼ばれるウィンチェスターM1912が登場する。
この散弾銃は第二次世界大戦やベトナム戦争で米軍も使っていました。
作中でチアキが持っていたのは銃口の下に銃剣を装着できるようになっているトレンチガン型だったりします。
他にも鳥を撃つ場面ではイギリスのエアーアームス社のS410空気銃も登場します。
狩猟での銃
狩猟で使うライフルについての描写ではチアキの持つライフルのスコープがずれて射撃場で調整する場面があります。
また木の棒をライフルのスタンド代わりにしてブレずに左右に振り狙えると実演をしたり道具としての銃をいかに管理し使うかが描かれています。
またライフルに触ろうとする佐藤をチアキが注意し、撃つ直前に弾を装填するなど法律を守りながら銃を使う事も描かれています。
こうした描写は猟銃専門店である豊和精機製作所が作品作りに加わり狩猟の銃について詳しく描かれています。
軍用では無い銃にも興味がある方や現代の猟師に興味がある方は一読をお勧めします。
(C) クマ撃ちの女 安島薮太 新潮社
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