ジャケットこそ戦闘中のガンシップが目立つように描かれていて、傍らの煽り文句もいかにも戦争アクションっぽさを醸し出してはいるものの、中身は香港映画さながらの格闘シーンがメインで銃撃戦らしきものはちょこっとして出てこない変わり種のアクション映画。
テロリストと組んで核物理学者を誘拐した元シールズ隊員が国防総省に「金払わんと核打ち込むぞ」と要求を突きつけてくるが、肝心のアジトはかつての科学実験の影響で化合物が充満しており、一切の火器使用は厳禁。
苦慮した国防総省は「格闘技の達人なら銃火器なしでも任務遂行出来るだろ!早速使い手集めて部隊作れ!」とかなりアバウトな作戦を立案。
元隊員の上官でもあった男が指揮官となり、特殊兵器の考案者、ナイフ使いの若手、金には汚いが腕は抜群の男など格闘技に関しては凄腕のメンバーを招集する。
そこにかつて元隊員に妹を殺された沖縄の女性空手家も加わり奪還作戦開始。
「火器の出てこないコマンドモノなんてなぁ・・」とは思いつつ話は進むが、そこは觀るものを飽きさせない壮絶なアクションが待っていた。
敵も当然火器は使えないので、刀やナイフ等で四方八方から襲撃してくるが、6人で10倍以上の群がる敵を倒していく奪還部隊の暴れっぷりはただひたすら痛快で間違いなく本作の白眉といっていい。
やがて奪還部隊の一人が金で裏切り、仲間も命を落とす緊急事態が発生し適度にスリリングな展開に陥るも死闘の果に敵を葬り、物理学者も救出して大団円。
どことなく安っぽさは漂うものの、あくまで格闘アクションに拘り、ここまでの作品を作り上げたスタッフ・キャストには素直に賛辞を送りたい。
アルティメット・ディシジョン (C) 2001 MARTIEN HOLDING, A. V. V.
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