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米の航空戦力開発は対日戦戦略にそっていた

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優秀な零戦に悩まされた米軍は、 日本との戦争に勝つ為には徹底した零戦対策が不可欠だと認識しました。

目次

米軍の航空戦力開発の実際

■ F6F-3 (第36戦闘飛行隊所属)1943年撮影Naval History & Heritage Command / Public domain

太平洋戦争中に米軍が開発した航空戦力は、戦闘機が圧倒的に多くなっています。
F6Fヘルキャット・F4Uコルセア・P38ライトニング・P51ムスタングは開戦前より開発が始まっていましたが、 第二次大戦勃発の為に急遽前線に投入されました。
特にヘルキャットは零戦対策の意味合いが大きい戦闘機です。

その他にもP47サンダーボルトや、戦闘機としてはあまり活躍できなかったF7Fタイガーキャット、 また対日戦には間に合いませんでしたがF8Fベアキャットもあります。

開戦後登場した代表的な米軍戦闘機は、この様に陸海軍合わせて7機種あります。
そして爆撃機においては、初の東京爆撃を敢行したB25を始めに、 哨戒爆撃機として使われたものや試作機で終わったものも含めると20機種を越えます。
そして戦略爆撃機としてB17を経てB29へ飛躍的な発展がありました。

これらに対して、雷撃機はデバステイターとアベンジャーに加え終戦間際に投入されたシ―ウルフの3機種で、 急降下爆撃機がヘルダイバー・ドーントレスとこれも終戦直前投入のスカイレーダーの3機種だけとなっています。

戦略にそった米軍の航空戦力開発

U.S. Navy / Public domain

米軍の戦闘機開発は制空権獲得の為の零戦対策が最大の目的でしたし、 爆撃機は日本の軍事基地のみならず、将来的には本土爆撃により軍事的生産力の低減を見越した戦略から必要でした。

しかし何はともかく制空権を確保しなければ爆撃、雷撃などの攻撃もままならず、事は進みません。
だから米軍にとって零戦は戦争遂行における最大のネックだったのです。
そして最終的に戦争を勝利に導く為の切り札として戦略爆撃を重要視していました。
この様に米軍は、その戦略の沿って優先順位を明確にして必要な航空戦力の開発を進めていったのです。

F4Uコルセアにまつわる興味深い逸話があります。
運用当初、コルセアは重量過多と前方視認の悪い機首形状などにより、 艦上戦闘機なのに発着艦が非常に難しいという欠陥がありました。
その為に多くが海兵隊所属機となり地上基地での運用が主となりました。
しかし太平洋戦線におけるアイランド・ホッピング(飛び石作戦)採用で、 地上基地を使う場面が多くできて活躍の場を得る事ができました。

ただでさえ生産力の大きな差がある米国に、 この様な無駄の少ない合理的な航空戦力開発と運用が行われたのでは、日本が敵わなかったのが当然の帰結です。

歴史大好きじいさんです。
勝負の勝敗は的確な目標設定が鍵になります。

参考文献:零戦 その誕生と栄光の記録 堀越二郎著

eyecatch source:Naval History & Heritage Command / Public domain

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