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歴史は繰り返すのか?

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宥和が戦争を誘引した歴史があります・・・・歴史が繰り返されるのならば?

目次

EUの対ロシア宥和政策

EU(欧州連合)の対ロシア政策は過去において協調を基礎としていた。
特にEUの基幹国フランス、ドイツには、対ソ連との冷戦時代にも米国とは一線を画し、欧州大陸として一体感のあるソ連との協調により、欧州の平和維持を目指す大欧州主義が存在していた。

ソ連崩壊後にはこの傾向は強まり、EUはロシアを含めた安保体制を模索し、経済的にもエネルギーのロシア依存を高めるなどロシアとの関係を深めていった。
そこには自国体制を保持しながら経済を改善したい、プーチン・ロシアの対欧米協調政策も大きく影響していた。
しかしやがてロシアはチェチェン、ジョージア(グルジア)、ウクライナ東部、クリミアで、不法で強引な勢力拡大を推し進める。EUは非難、経済制裁、調停などでこのロシアの行動を抑制しようとしたが、その姿勢は相変わらず宥和的であった。

例えばメルケル独首相は欧州の平和はロシアと共にしか達成できないと主張し、ノルドストリーム計画(ロシアからの天然ガスパイプラインシステム)は維持し、マクロン仏大統領も対ロ関係の緊張緩和が欧州大陸の安全安定に不可欠だとしていた。
EUが対ロ強硬姿勢に転じてロシアとの関係を根本的に修正するのは、ロシアのウクライナ軍事進攻を待たねばならない。

米国の対中国宥和政策

冷戦時代、共産主義政権の中国に対し敵視政策をとってきた来た米国は、混迷化したベトナム情勢の打開や東アジアの安定を目指し、対ソ関係が対立的になった中国との宥和を促進して国交を開始した。
当時、経済的に未成熟で膨大な人口を有する中国は、西側先進国にとって絶好の市場であり、安い労働力の有望な供給先でもあった。

その市場が資本主義の市場経済に組み込まれ国の経済的発展という利益を享受すれば、政治的にも自由主義の国際秩序の従わざるを得ず、中国の政府と国民は共に自由化が促進されるだろうと米国は予測した。

先進各国はこの考え方に則って争うように中国に進出し投資を拡大した。
中国も経済面でのみ資本主義を導入した改革開放政策の結果、驚異的な経済成長を遂げてGDP世界第二位の経済大国に伸し上がった。
そしてその経済力と技術力で軍事力を急激に増強し、現在、自由主義諸国との軋轢が看過できないほどに増大している。

歴史は繰り返すのか?

第一次大戦の敗北により莫大な金額の戦後賠償を背負い、折からの世界恐慌も加わって極度の苦境に陥っていたドイツは、ヒトラーの超積極政策によって蘇った。
国民の大きな支持を得たヒトラーは瞬く間に独裁体制を固め、育成した強大な軍事力を背景に近隣諸国を強引に侵食し始める。

ナチスドイツのこの脅威に対し、英国は当初、ドイツに譲歩することで全面戦争を回避する道を選んだ。
いわゆる宥和政策である。
しかしこの融和姿勢を英国の弱腰と判断し、米国の対欧州不干渉主義もあって、ナチスドイツは傍若無人な拡張政策を加速させた。結果、第二次大戦が勃発する。

独裁者が対立陣営の宥和政策に付け込んで自己の欲望を追求し、レッドラインを越えた結果全面戦争に至るという過程がここにある。
現在のウクライナ戦争や民主主義陣営と中国の対立は、正にこの過程の真っただ中にある。
歴史が繰り返されるのならば、その先には・・・。

出典・参照
WEB 戦略的競争における欧州 田中亮介
ロシア対欧州外交 永綱憲吾
アメリカはなぜ中国政策を間違ったか JFSS 顧問 麗澤大学特別教授 古森義久

歴史大好きじいさんです。
今、世界がキナ臭くなってます。

※画像はイメージです。

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