妖怪が現代に現れると言う作品は「ゲゲゲの鬼太郎」をはじめ「妖怪ウォッチ」などありますが、本作はテロリストの妖怪と戦う妖怪の特殊部隊と言う異色な作品である「妖傀愚連隊」(スズキ唯知著 電撃コミックスNEXT)を紹介します。
妖怪と共に暮らす現代日本
「妖傀愚連隊」の舞台は妖怪と人間が共に暮らす現代日本
しかし人間と妖怪の間には大きな溝があり差別意識が強く社会問題になっている。
妖怪は人間と暮らすにあたり「要石」と呼ばれる妖怪が人間以上の能力である妖力の源を人間に取り上げられた事も妖怪の不満を高めていた。
(ただし不死の能力はそのまま)
不満を高めた妖怪はテロによって人間社会を攻撃しようと銃器で武装をし始めるのです。
妖怪には妖怪を
過激派となった妖怪の排除を目的とする組織が防衛省情報本部資料2係で作られます。
過激派妖怪のアジトを発見し武装化を確認して脅威が高いと判明すると「立川作業班」と呼ばれる部隊の投入を決めます。
この立川作業班こそ本作の主役達である妖怪の特殊部隊です。
人間社会の法律で逮捕された妖怪達によって編成されたこの部隊は銃で武装し妖怪を倒せる唯一の銃弾である祓魔弾(ふつまだん)を装備しています。
妖怪の隊員も妖力が使えないので銃やナイフで戦います。
内偵から突入・通信ネットワークを利用して目標の追撃と言う流れで戦闘シーンは展開され現代戦の特殊部隊らしさがよく描かれています。
ファンタジーで描かれた対テロ戦
本作の主人公は普段は人間と変わらないものの戦闘時にはキツネのような耳が出て顔に赤い模様が浮かび髪の色も変わる妖怪でもあるような少女、稲生真琴
過去に妖怪によって母親を殺害された事から妖怪への復讐心が強く自分が妖怪と言われる事を酷く嫌う複雑な思いを抱える真琴
そんな真琴は班長として鬼やタヌキ・キツネ・カラス天狗などの妖怪を従えてテロリストとなった妖怪のアジトに潜入して調査し、テロリストの妖怪を殲滅する任務を遂行します。
作品は妖怪と言うファンタジーでありながら妖怪が人間社会に馴染めずデモで訴えたり過激派になってしまう設定は移民が多い国でよく見られる光景で現実味がある。
攻殻機動隊のような社会問題とミリタリーの要素がある作品が好きな人にはお勧めできる作品です。
2019年5月現在では電撃コミックNEXTより第1巻が発売中で連載中です。最新話はComicWalkerなどWEBで漫画が読めるサイトで見られます。
妖傀愚連隊 1巻 スズキ唯知 KADOKAWA
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