理屈はどうでもいい!渋い男のカッコよさカッコよさがこじれています。
出てくる男たちが全員埃だらけで、無精ひげを生やしている。土埃の舞う中を馬に乗ってかけてゆく男。それにかぶさるエンニオ・モリコーネの音楽がとにかくかっこいい!
部隊は南北戦争真っ只中の西部で、北軍や南軍が出てくるのだが、そのすき間をすり抜けて大儲けをたくらむ男たちが絡み合う。
アメリカで干されたクリント・イーストウッド
メインキャラは3人だが、それぞれ「いい人」「悪い奴」「きたねえ奴」と別名を持っている。いい人ですら法律を守る気などさらさらになく、懸賞金をかすめ取ることを生業としている。悪い奴は北軍の下士官になりながら、隠された金貨を狙っている。汚ねえ奴は裏切りも日常茶飯事で狙った相手をひたすら追い続けるが、少し抜けたところもあってかわいい。
この三人は以前からの知り合いらしいのだが、お互いの裏をかきながら自分だけが金貨を独り占めにしようと北軍南軍が戦う戦場を駆け抜けてゆく。
飛び交う砲弾と死んでゆく兵士たちを横目に見ながら、それぞれ独自のガンアクションで敵を倒してゆく。
銃へのこだわり
銃へのこだわりが随所に見え、襲われる直前まで銃を分解掃除していながら、飛び込んできた敵を鮮やかに打ち倒す。
銃器店で出された銃全部にダメ出しをし、それぞれの銃のパーツを外して一つの銃に組み上げて、最強の銃を作り上げるシーンはぞくぞくする。
いい人のクリント・イーストウッドはポンチョを羽織っており、ラストの三つ巴の決闘の時にその裾を跳ね上げて銃をむき出しにするシーンは外連味たっぷり。
風の音、馬の蹄の音と砲弾の音だけが響き渡る
セリフが少ない。長回しでひたすら馬を走らせて行く。殺伐とした沈黙の中、自然の音と破壊の音しかない中にエンニオ・モリコーネの音楽がしみ込むようにかぶさってくる。ラストは汚ねえ奴の叫びだけがこだまする。
ここのところだけは、絶対吹き替え版の方がすばらしい。私は英語版を聞いた時に愕然とした。英語版しか見たことのない人は、どこかで吹き替え版を見てみてください。
本当に、にやっとしてしまいますから!
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