2018年3月22日に香川県善通寺市にある陸上自衛隊善通寺駐屯地で行われた善通寺駐屯地68周年記念行事
記念行事の一部として行われた訓練展示の模様を紹介します。
第14旅団とは?
陸上自衛隊第14旅団は四国の防衛警備を担当する部隊です。
この第14旅団は3月27日に有事の際には輸送機による移動も含めた迅速な機動で展開する即応機動旅団に改編されました。
戦車から16式機動戦闘車に換え、155ミリ榴弾砲の野戦特科を外し身軽で速い部隊となりました。
想定は島嶼防衛
訓練展示は部隊がどのように戦闘で動くかを見せます。
今回の善通寺駐屯地での想定は駐屯地を島に見立てて来襲する敵を撃退する島嶼防衛を想定した内容です。
島嶼防衛の想定は近年の他の駐屯地での訓練展示でも行われています。
第14旅団にとっては即応機動旅団に改編されるきっかけが島嶼防衛重視になった背景があるので当事者の部隊がやるという見方ができます。
舞台となる島に危機が迫るとして陸自部隊が展開するところから始まります。
軽装機動車に高機動車や96式装輪装甲車に16式機動戦闘車が勢いよく会場に走って展開します。
敵が侵攻を開始すると工作員による破壊活動も始まりUH-1で運ばれた隊員がリペリング降下で現場に急行し、隊舎のビルをロープで降下して敵を制圧する様子が見られた。
狙撃兵から負傷者を守れ!
工作員を排除できたとはいえ敵の侵攻は本格化します。
AH-1対戦車ヘリコプターが支援し、155ミリ榴弾砲FH70に中距離多目的誘導弾が敵へ攻撃を浴びせている中で16式機動戦闘車はまず96式装輪装甲車と共に前線に出て敵を食い止めます。
16式機動戦闘車は敵へ向けて空砲の砲撃を行い96式装輪装甲車からは普通科隊員が降りて展開します。
しかし敵の狙撃兵により隊員の一人が負傷
その隊員を助けようとするも狙撃兵が邪魔をするという展開に。
これを助けたのは敵の狙撃兵を狙撃で倒した陸自の狙撃手と言う場面もあった。
負傷した隊員は前線から後ろへ運ばれトラックの救急車により搬送された。
走って撃つ機動戦闘車
訓練展示での機動戦闘車はまず防御の戦いを見せた。
鉄板で作られた塀の前に止まり空砲に砲撃を何度も行い敵を普通科と共に防ぐ。
機動戦闘車の背後には中距離多目的誘導弾に迫撃砲・高射特科の地対空誘導弾に野戦特科の榴弾砲が前線を支える。
訓練展示が最終段階に入ると野戦特科のFH-70による突撃支援射撃が始まる。
その間に新手の機動戦闘車と96式装輪装甲車が会場に滑り込むように進入する。
突撃支援射撃が終わるとその機動戦闘車と装輪装甲車は敵へ向けて突撃し敵を撃退する反撃を行う。
反撃が成功したとして状況終了となった。
動く機動戦闘車が華となっていた。
訓練展示の進行は即応機動旅団だから特別他の陸自部隊や駐屯地と違う訳ではありませんでした。
しかし、機動戦闘車が会場を走り空砲での砲撃を見せてくれたのは初めての事でした。
また頭上を飛ぶAH-1やロープで降下する隊員の妙技など実物を見る良い機会なので全体も見る価値はあります。
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