厳しい戦時中にも関わらず、小学校の先生の言う事を聞かない子供だったおじいちゃん。
やがて大阪大空襲がやってきたのですが・・・
避難誘導をする先生
小学校の授業中の空襲で、大阪の京橋の辺りが燃え広がっていきました。
担任の先生が避難誘導して、賢いクラスメイト達は従います。
ところが普段から馬鹿だと言われてたおじいちゃんは、ないか思いついたかのように反対方向に走り出し、ひとりで火の海を逃げていったそうです。
先生の言う事を聞いた子ども達は、先生と一緒に火にまかれて全員死んでしまいます。
それで結局生き残ったのは、おじいちゃんひとり。
時代のバトン交代の時はいつも、前の時代の優等生は虚しい思いをするのです。
軍隊式に従う訓練をした、賢いクラスメイト達。
素直に努力し、時代の教育に適応した子ども達は、死んでしまいました。
おそらくおじいちゃんは、言う事を聞きたくても聞けない子どもで、もしかしたら今の不登校の子のように、なにか拒否反応を起こす子どもだったのかもしれません。
第二次世界大戦中の日本の教育に馴染めない子がいてもおかしくはないでしょう。
今の時代の教育に馴染めない子もたくさんいる訳ですから。
時代は変化する
情報革命やコロナ禍で、社会は大きく変化しています。
次の時代に生き残れる個性は案外、前の時代に生き残れた特徴の人とは少し違うかもしれません。
前の時代に馬鹿だと言われた人なのかもしれません。
おじいちゃんは中学も出ずに、大工として大阪の街を復興させました。
ひとりひとりの大工の手による、誰かがやらないといけない仕事こそが、大阪を復興させたと思います。
息子はいい大学に行き、いい就職をしました。
その私の父の生き方も、これからも確実に通用する生き方では無くなってきています。
おじいちゃん
私は生まれるのが遅く、おじいちゃんの記憶はあまりありませんが、年上のいとこによると一緒に遊んでくれて楽しかったということです。生前の祖父を知る人は皆、言葉を濁すほど「馬鹿だった」らしいと聞いていますが、祖母が祖父の悪口を言うのは聞いたことが無い。イケメンだったとの事です。
そして、もし生まれてくる全ての個性が疑問を持たなければ、トップの指示が間違えていた時、その組織は全滅します。
それを防ぐためにも、様々な個性が生まれるのかもしれません。
その時代での評価は「馬鹿」なのかもしれませんが、結論から言えば、おじいちゃんは「馬鹿」ではないのでしょう。
※画像はイメージです。
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