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西部開拓時代のアウトロー「ビリー・ザ・キッド」の伝説

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21歳の生涯で21人を殺したとされる西部開拓時代のアウトロー ビリー・ザ・キッド。
凄腕のガンマンにしてロデオの名人であり、ジェシー・ジェイムズと並ぶ「生死を問わず」のビッグネームだ。

このビリー・ザ・キッドに、じつは生前司法取引が成立しており、恩赦を約束されていながら保安官に射殺されたというミステリーがある。また死亡時の状況に不自然な点が多いことから、替え玉殺害説も生まれるなど、何かと謎の多い人物なのだ。

目次

賞金首ビリー・ザ・キッド、ニューメキシコにて死す

ビリー・ザ・キッドは1881年7月14日、ニューメキシコのフォートサムナーで保安官パット・ギャレットに射殺された。
一般的な伝承としては、丸腰で無防備なところを撃ち殺されたとか、ベッドで眠っているところを闇討ちされたなどいくつかのパターンがある。最期の言葉はスペイン語で発した「誰だ?」だった。

のちにギャレットは、自著『ビリー・ザ・キッド、真実の生涯』で相手は丸腰ではなかったと主張したが、ビリーを殺害したことで生涯悪評がついて回ったのは本当らしい。いくらなんでもやり方が卑怯だろうというわけだ。
後年、背後から撃たれて命を落としたことも因縁めいたものを感じる。

一方のビリーについては生存説も根強い。
寝ていたのは友人ピート・マクスウェルのベッドであり、殺されたのはピートで、銃声を耳にして脱出したビリーは追手をくらまし、ビリー・ザ・キッドの名を捨てて平穏な生涯をまっとうしたという風説も流れている。
余談になるが、ガッツ石松氏でおなじみのOK牧場で、かの有名な決闘が繰り広げられるのはビリーの死から三か月あとのことだ。

「キッド」の二つ名の由来は?

Ben Wittick (1845–1903) / Public domain

「ビリー・ザ・キッド」はもちろん通り名で、出生名はウィリアム・ヘンリー・マッカーティ・ジュニア。墓石にはウィリアム・H・ボニーと刻まれている。ビリーはウィリアムの愛称だ。

写真に写っているウィンチェスターライフルとの比較分析をした研究者によると、身長は160cm前後と小柄で、風貌も粗野で武骨な無法者のイメージとはほど遠く、今風にいえば草食系。「キッド」の二つ名はこのあたりからきたのだろう。

自筆の手紙が現存するが、驚くほど端正な文字と正しい英語で綴られており、専門家によれば良質の教育を受けたことがうかがえる内容だという。
愛想がよく人好きのする性格で、身だしなみにもうるさい伊達男。ピアノを弾いている姿もよく目撃されていたというから、一般的な賞金つきのおたずね者とは毛色の違うタイプだったことは間違いない。

肝心の銃の腕前に関しては、人気の高さゆえに誇張された逸話もあるものの、あちらこちらで目撃証言が残っていることから、やはり天賦の才があったとみていいだろう。初弾の弾痕を再度撃ち抜くワンコインショットは、この人が元祖ともいわれている。
多くの目撃者がいた事例を挙げてみる。

・流れ者に背後から引き金を引かれた際、振り向きざまに三発撃ち込んだが、遺体には眉間にコイン一枚分ほどの弾痕しか残っていなかった。
・空中に放り上げた空き缶が地面に落ちるまでに6発残らず命中させた。
・疾走する馬上から杭に止まった鳥を次々に撃ち落とした。

ホンマかいなの世界なのだが、ひとたび銃を抜かせたら危険度MAXな男だったことは想像できる。

130年前の恩赦ならず

Sam Vast / Public domain

脱獄劇が当時のニューヨーク・タイムズ紙で報じられたこともあり、その名は西部のみならず全米にとどろいていた。1枚の写真に6億円の高値がつく人物を筆者はほかに知らない。

21世紀に入ると、ニューメキシコ州の司法関係者によってビリーの死後恩赦を求める請願が提出された。生前、別件の殺人事件の証言と引き換えに恩赦を与えることを当時のルー・ウォレス知事が約束し、司法取引が成立していたというのだ。
これまで長い間、ウォレス氏が恩赦を認めたのは事実としてビリーの名誉回復を主張する歴史家もいた。

しかしウォレス氏は実際には恩赦を与えず、ビリーはギャレットに殺害された。ギャレットの子孫は、保安官の職務に過ちがあったと認識されてはならないとして裁判所に恩赦の取り消しを要求している。
結局、21世紀のニューメキシコ州知事は死後恩赦を認めない決定を下した。ウォレス氏が約束を守らなかった理由が不明瞭だったからだ。

脱獄の名人でもあったビリー・ザ・キッド。
死してなおビリーは檻に囲まれ、フォートサムナーの軍人墓地で仲間と永遠の眠りについている。もちろん逃亡を封じるためではなく、熱狂的なファンが遠路はるばるやってきて、記念に墓石を削り取ってしまうからだ。

出演:コディ・マッカーバー, 出演:クリストファー・ボウマン, 出演:ジェリー・チェサー, 監督:クリストファー・フォーブス
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eyecatch source:Ben Wittick (1845–1903) / Public domain
※画像は一部イメージです。

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