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遭遇した黒いもの

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息子が結婚して、嫁の実家のある北海道のXXXXに住んでいます。
私たち夫婦はあまり旅行をする方ではないのですが、これを機会に嫁の両親への挨拶を兼ねて、ときおり北海道へ旅行に行くようになったのでした。

これは数年前、XXX湖で体験した不可解な出来事についての話です。

目次

挨拶の後は観光旅行

その日、空港に家内と2人で到着したのは昼前、手荷物を受け取り到着ロビーに出ると息子夫婦が待っていました。先ずは嫁の実家に行き両親への挨拶を済ませ、私たち夫婦はXXX湖温泉で観光することにしていました。

そのことを聞いた嫁の両親が話し出します。
「最近、XXX湖周辺では熊の出没が相次いでいて、人的な被害が出ているらしい」
そしてすこし怪訝そうな顔をして「これは地元住民の間だけで広まっている噂だが」と続くのですが。
「被害に遭い、命を落としている人が何人か出ているようだが、マスコミからは一切報道がされていない、なんらかしらの規制では?」と、かなり不気味な事を話すのです。

きっとクマがでる事がない地域から来た私達に注意した方がいい、との心遣いだったのでしょう。
息子夫婦の車で近くの駅まで送ってもらい、私たち夫婦はバスでXXX湖へ向かいました。

対岸に見えた怪しい光

XXX湖までは約2時間の道程。
ホテルへ到着し、早速チェックインを済まると6階の湖畔に面した部屋でした。バルコニーからの眺望は最高で、湖畔を取り巻く緑や湖に浮かぶ遊覧船が、初夏の夕日を反射して眩しく輝いています。
ひとしきり景色を堪能し、大浴場で入浴を済ませてから夕食を摂った後は、今日の疲れが湧いて出て、22時過ぎには床に就いていました。

普段と違って早くに就寝したためか、目が覚めるとまだ夜明け前。
バルコニーに出ると流石に北海道、初夏とはいえ空気が冷たく鳥肌が立ちます。視界は薄暗く、辛うじて湖面を感じるぐらい。
私がなにげなく湖を見ていると、対岸の一角に微かに淡い光をが見え、蛍光にも似たこの光は少しずつその周囲へと広がり強くなっていきます。気になって注視していると、一瞬強く輝いてからその光は消えてしまいました。
その後、どうにもその光のことが気になって寝付けないまま、私は朝を迎えたのでした。

光の見えた場所を確かめに

朝食を摂りながら、家内に夜明け前に見た対岸の光のことを話すと「寝ぼけてたんじゃないの」と一笑されてしまいました。
朝食を済ませて一休みしてから、自転車で湖畔を巡ってみようと1階のフロントに行くと、他の宿泊客が「明け方前に湖の向こう岸で変な光が見えたんだが、あそこには何かあるの?」とスタッフに聞いていたのです。
「そのようなことは、これまでに聞いたことがございません」と答えていて、傍で家内もこの会話を聞いていましたので寝ぼけた訳ではない事に間違いありません。

ちょっと怖いなと思いながらも、好奇心の方が勝り、私たちは自転車で、そこに何があるのか確かめに行ってみることにしたのです。

不気味な黒い塊

私たちは興味深々、変な光が見えた対岸方面へ湖畔にそって向かいました。
対岸の周辺は宿泊しているホテルの辺りとは違って、建物といったものは一切なく、木々が生い茂る林。舗装道路が砂利道に変わってくると、「熊の出没に注意!」の看板が。

嫁の実家で聞いた父親の話が脳裏をかすめ、そろそろ引き返そうかと思っていた時でした。
家内が怪訝な顔をしながら「なんか生臭い臭いしない?」と言うのです。確かに、何かオゾンのような生臭い異臭を感じました。

すると50mぐらい先の林の辺りから「バキバキ」と、木が折れるような物凄い音が聞こえてきました。
ギョッとして音がした方に視線を向けると、林の奥の方で2つの黒い塊が掴み合うようにして争っているようです。
黒い塊の1つは間違いなく大きな熊のようですが、もう1つの塊は黒い毛玉のような見た目で人形をしていて、どう見ても熊ではない。
私だけではなく、家内も「あれは熊じゃない、人?」とつぶやいていました。

人形の塊は大きな熊を羽交い絞めにして殺そうとしているようで、熊は逃れようと苦しそうにもがき、すこしずつ私達の方に近づいてきます。
「これ以上ここにいたらまずい!」とお互い即座に察し、猛烈に自転車を漕いでホテルまで逃げ帰ったのでした。

それから

もう1泊を予定していたのですが、何か不気味な胸騒ぎを感じて急遽キャンセルして東京に帰ることにしました。
旅行を楽しみにしていた家内も、この判断には異論を唱えず、むしろ「早くかえろっ」と急かしてきます。

・・・しかし、熊と争っていたあの黒い塊は一体なんだったのでしょう?
もう1つ気になるのは、嫁の父親が話した「地元住民の間だけで広まっている噂」との関連はあるのでしょうか?
アイヌの伝承で人を襲うクマは「ウエンカムイ(悪い神)」になるという。もしかしたら、悪い神を懲らしめるために現れた正義の神が降臨したのでしょうか?

※画像はイメージです。

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