ある日の事でした・・・twitterに一通のDMが届きました。
「第1回座間キャンプツアーに御当選しましたのでご連絡をさせて頂きました。おめでとうございます!」
え??なにコレ・・・スパム?誰かの冗談?
と疑ってしまったのですが、間違いなく「在日米陸軍基地管理本部」のアカウントからDMでした。
募集20人、それに対して応募が約600人、まさにプレミアムチケット!
ショッピングセンターなんかのくじ引きでさえ、残念賞のテッシュペーパーしか当たらないのに、今年最大の幸運が訪れたのした。
座間キャンプとは
ツアーのレポートの前に、座間キャンプとはどういった基地なのかを簡単に説明します。
元々は昭和12年(1937)年に市ヶ谷にあった陸軍士官学校が現在地に移転してきたのが始まりで、終戦後に陸軍士官学校が解体された後、米軍に接収され現在の座間キャンプとなります。
神奈川県座間市と相模原市南区にまたがり、面積は全体で229.2ha(相模原市資料より)、在日米陸軍・第1軍団(前方)が駐在しており、在日アメリカ陸軍司令部が置かれ、在日米陸軍の中枢部として機能しています。
キャンプ内にはキャスナー飛行場を有し、UH-60A(ブラックホーク)を運用しています。
また敷地の一部は座間駐屯地として陸上自衛隊が使用しています。
自衛隊で唯一の在日米軍キャンプ内にある駐屯地です。
ツアーのスケジュール
10:15 ~ 78航空大隊見学(ブラックホークなど)
11:15~ 自衛隊座間駐屯地 歴史資料館 見学
11:45~ お昼 スポーツバー
13:00~ 在日米陸軍憲兵隊 軍用犬 デモンストレーション 見学
14:30~在日米陸軍 チャペル 見学
14:45~ 昭和天皇陛下防空壕跡地 見学
15:30~ 在日米陸軍 司令部 前にて写真撮影
~16:15 ツアー終了
ツアーの当日にスケジュールに変更があり、基地の都合で航空大隊見学がなくなり急遽ハンビーの見学に変更なりました。
米陸軍第78航空大隊所属のUH60ブラックホークが間近で見られるのを期待していたので大ショック。
それとツアーの当初の内容にあった、「兵隊家族向け住宅見学」がなくなっていました、米兵のリアルな生活を覗く事ができる?と楽しみにしていたで残念です。
ツアー当日
天候にも恵まれ絶好のツアー日和。
高鳴る胸の鼓動を抑え、やや早足で相武台前駅から座間キャンプのゲートまで向かうのでした。
集合時間より気持ち早めに来たにもかかわらず、ゲート前には、すでにほとんどの参加者の方が集まっていました。
係り員の方の持ち物チェックを済ませ座間キャンプ内に入ると、基地がもつ・・・あの独特の空気が流れています。
基地管理本部広報室 渉外課長のスティーブン・フーバーさんと日本人ガイド(肩書きを聞くのを忘れてしまいました)河本さんが、今回のツアーをガイドしてくださいました。
キャンプ内部はバスで移動します。
ツアーのブリーフィングを受けながら、バスの中からキャンプを見学しながら最初の目的地に向かいます。
ハンヴィー見学
最初に到着したのは、M1078 LMTV とM1097 HMMWV(ハンヴィー)等が多数駐車されている車両保管場所。
ボンネットを開けてお待ちかねの特殊技能兵のLOVELADYさんが、ハンヴィーについて丁寧に詳しく説明をしてくださいました。
正直なところ、ハンヴィーは珍しいとは言えないのですが、ボンネットオープンでエンジンルームを覗く事ができたり、コクピット内部を見る機会はベタベタので、じっくりと観察させていただき、とても眼福でございました。
■ボンネットのオープンしたハンヴィー
■ 中央部の台のような部分はラジオマウント
LMTVをここまで間近でみるのは初めてした。
ベタベタ触ってみたり、下回りをのぞき込んだりして堪能させて頂きました。
ハンヴィーはキャンプの内に移動や資材の輸送用の為に、ドアやルーフなど装甲が外されていて、ビニール製の簡易部品に取り換えられています。
一つ気がついたのですが、エンジンに下にオイル漏れ用のオイルパントレーが置かれていました。
オイル漏れ対策なのでしょうが、これだけの車両がありながら一台も漏れがないのは、技術技能兵殿の良い仕事ぶりが伺えます。
■水は溜まっていましたがオイルは混ざっていませんでした
次の目的地に向かう前に、ほぼ隣に位置する車両保管場所へ。
ここでは基地で使用する車両やバスが置かれています。
米軍が使うバスといえば、イエローやオレンジと黒のツートンカラーのイメージがあるのですがホワイトです。
そこで目に付いたのが、珍しい米陸軍警察仕様の三菱 ギャラン。
ほぼノーマルだと思うのですが、実際はどうでしょうか?
黒のラインとPOLICEの文字と富士山のデザインがシブイ。
MPといえば子供の頃、本牧キャンプのすぐ隣に住んでいたので、キャンプ内の悪ガキたちと一緒になってMPをからかった事をおもいだしたりします。
自衛隊座間駐屯地
さて次は敷地内にある、陸上自衛隊の中央即応集団の司令部と歴史資料館です。
前にも説明しましたが、在日米軍キャンプ内にある自衛隊唯一の駐屯地となります。
■ 角が丸い珍しいデザインの建物
座間キャンプの中にあるため歴史資料館を見学するには、このようなイベントか米軍関係者のエスコートが必要となるので、普段は見学する事ができないレアな資料館です。
自衛隊の施設なので、もうちょっと簡単に見学できるようになると良いのですが。
歴史資料館では、陸軍士官学校当時の貴重な資料や制服や装備。
■ 旧帝国陸軍の名簿や教程
■ 旧帝国軍は詳しくないのですが、九八式軍衣、大礼服だと思います。
■ 装備類の数々
自衛隊の資料も展示あります。
■ 展示がちょっと寂しいです
■ 装備品の数々
■活動のパネル展示(一部旧帝国陸軍のもの)
そして、とてもレアな三八式騎銃(三八式歩兵銃を約300mm短くした銃)と四四式騎銃(三八式騎銃をベースに折畳式の銃剣を取り付けた銃)、戦後の物で62式機関銃(7.62mm)が展示されています。
■ 上から四四式騎銃、三八式騎銃
■ 刻印が気になるのですが見えない
■ 62式機関銃
■三八歩兵銃や銃剣などの残骸の展示
当時の座間地区の姿を再現したジオラマを使って座間キャンプや相武台について、自衛隊職員の方が解説して下さいました。
私はといえば、日本軍の資料に夢中になってしまい、あまりよく聴いておりませんでした。申し訳ないです。
■ 当日、担当していただいた、美人の自衛官さん・・・すいません
お昼はスポーツバー
見学が終わったあとは、お待ちかねのランチタイム!
キャンプ内のスポーツバーへ・・・
スポーツバーのある建物に入る前に入口に備え付けられている、星条旗新聞(Stars and Stripes)について、フーバーさんに説明していただきました。
星条旗新聞とは、1861年の南北戦争中に創刊されたとされ、アメリカ軍に関する内容が掲載された新聞です。
星条旗新聞は有料なのですが、日本で生活する米兵向けに観光やグルメ情報満載の「Stripes JAPAN」は無料なので記念に一部いただきました。
次の機会があれば、小銭を用意していおいて星条旗新聞を買わなきゃ!
スポーツバーの店内はこんな感じになっています。
ちょっとの間、アメリカで暮らしていた事があって、なんだか懐かしい感じが湧き上がります。
メニューですが、好きな物ばかりで目移り、全部食べたいぐらいです!
■ ハンバーガーやホットドック
■ アペタイザーやサラダ、サンドイッチ
愚かにもサイズの違いを忘れて、ナチョスとハンバーガーを・・・なんとか完食・・・
■参加者のテーブルに、司令官 パスカレット少将が挨拶に!!!
その2に続く・・・
思った事を何でも!ネガティブOK!
コメント一覧 (4件)
相武台碑建立の話を義理の祖父から聞いているので、一度見学したく思っています。
相武台の碑に使用している石は、山梨県の「山崎石」という事です。
「陸軍士官学校 田村教官の栄養改善奮戦記」を令和元年7月、青山ライフ出版より出版しました。
電子書籍を Amazon Kindle 版
https://www.amazon.co.jp/dp/B07TJVW2YC/
にて登録しました。
太平洋戦争の事実が風化する事が無いように、又、陸軍士官学校という厳しい団体生活だからこそ達成された栄養改善の実績が後世の人達の健康寿命延伸のヒントとなれば幸いです。
ご一読ください。
太平洋戦争終戦後70周年記念として、2015年、「復刻版 健兵対策 軍隊給養改善」を成山堂書店より出版しました。お陰様で「選定図書」となり、日本の多くの図書館で保存されて、一般国民に読まれています。
陸軍戦車学校、特に、陸軍士官学校に於いては、僅か1年間で多くの病気の軍人達・兵士達を約90%健康な身体に戻しています。
今般は、令和元年7月に、著者、田村幸雄の軍人生活をベースに「陸軍士官学校 田村教官の栄養改善奮戦記」を青山ライフ出版より、又、その電子書籍を Amazon Kindle 版
https://www.amazon.co.jp/dp/B07TJVW2YC/
にて登録しました。 ご一読ください。
今年も11月に「座間キャンプツアー」が計画されているのであれば、是非とも、「健兵対策 軍隊給養改善」
著者の孫、家内と共に参加したいです。或いは、別途、訪問しても良い日があれば、歴史資料館の展示品の中に、著者、田村幸雄が出版した書物が保存されているのか否か確認してみたいものです。更に、今回、出版した、「陸軍士官学校 田村教官の栄養改善奮戦記」の中に登場する、相武台碑、職員宿舎、生徒宿舎、植木類等々、観てみたいものです。
出来れば、訪問の可能性がある日を教えていただければ幸いです。