2023年7月、テレビ朝日系でスタートした夏ドラマ「ノッキンオン・ロックドドア」。
通称「ノキドア」。
その論理的な展開と生き生きとしたキャラクターから人気を博している「平成のクイーン」ことミステリ作家 青崎有吾氏の小説が原作であるこのドラマは原作も面白いのですが、実写化に伴い、物語がより掘り下げられていて原作にはなかった展開で事件が起こります。
・・・まだ知らない人は是非とも小説もドラマも見てほしいところです!
さて「ノキドア」では原作2巻で、ドラマでは第4・5話で行方不明になった女子高生を主人公である探偵2人が探すことに。
この事件のミソはどうして行方不明になった女子高生は消えてしまったのか?
実はその女子高生は依頼人である友人が目を離した隙に消えてしまい、以来、音信不通。
2人の探偵はその不可解かつ不可能なその謎を解明していくのですが、オカルトの世界でも人間が忽然と消えた事件が広く知られています。
というわけで今回は「人間消失事件」をまとめてご紹介いたします。
アメリカで有名な人間消失 デビッド・ラング消失事件
1880年9月23日、アメリカのテネシー州で発生した事件です。
事件を箇条書きでまとめると・・・
- 消失者:デビッド・ラング(牧場の経営者)
- 事件現場:テネシー州・メンフィス、ラング氏の牧場
- 目撃者:あり
- 状況
1880年9月23日、ラング氏は妻と友人たちと一緒にいた。そこに顔なじみの友人がやってきたのでラング氏が手をあげて歓迎し、出迎えようとしたところ、その姿が透明になっていき、完全に消えてしまった。
ラング氏の消失はラング氏の妻や友人たちが目撃しており、すぐさま彼を探したものの、手がかりは見つかりませんでした。
近所の協力や警察の捜査があってもそれは変わらず、結局事件は数か月後に迷宮入り。
ラング氏は死亡したということになります。
実はこの事件には続きがあって1881年4月、ラング氏の子どもたちが父親が消失した場所に行ってみると直径6mの円をつくる黄色い草が生えており、その地面からラング氏の声で「助けてくれ、助けてくれ」という叫びが聞こえてきたとか。
子どもたちはすぐに母親にそれを知らせ、母親とともに地面に呼びかけたものの、返事はなかったそうです。
アメリカではラング氏のような事件が他にもあり、たとえば1956年5月のオクラホマ州でジミーという8歳の少年が友人の目の前で消えてしまったという事件があります。
彼は友人たちと一緒にごっこ遊びをしており、悪役をしていた友人に飛び掛かろうと待ち伏せしていた堀から飛び降りる途中で消えてしまったとか。
この事件のポイントは目撃者がその遊んでいた友人だけでなく、牧師の家の中から3人の遊びを見ていた少女もいること。つまりジミーたちとは全く関係ない第三者が彼の消失を目撃している以上、グルでない限り、事件性は薄いのです。
失踪事件と消失事件の違いとは?
さて、ここで失踪事件と消失事件の違いは何なのか考えてみましょう。
それはズバリ・・・
- 今の技術および人間の犯行で説明できるか
- 複数の目撃者がいるかどうか
- 消えた人間の最後はどうなのか
たとえば人間消失というジャンルで知らない人はいないだろう「メアリー・セレスト号」。
この事件は1872年12月、ポルトガル沖で漂流していたメアリー・セレスト号が発見されたことで話題を呼んだ不可思議な事件です。
メアリー・セレスト号を最初に発見した船の乗組員が調べたところ、船長をはじめとした人間はおらず、まるでさっきまでそこで食事を楽しんでいたような痕跡があったとか。
当時、世間ではミステリアスな事件として注目を集めたものの、年月とともに、生き残っていた乗員の証言、世間で知られていた状況証拠は実は脚色されたもの(例、救命ボートは使われていた)と分かると、一気にメアリー・セレスト号の事件は現実味を帯びます。
このように人間や自然、もしくは事故などを説明できる証拠があればそれは消失事件ではなく、失踪事件です。
現代でも「神隠し」と称される未解決・解決事件はあるものの、それらのほとんどは拉致・監禁・家出・殺害が主ですよね。
もちろん冒頭のラング氏やジミー少年の事件も目撃者が全員グルで、実は…なんて可能性もゼロではないでしょう。
となると真の消失事件とは
- 科学的および物理法則では説明がつかない
- 複数の目撃者が通りすがりで、お互いに関係性がない
- 消えた人間は目の前で消失する
の条件を満たしているのが理想だと思います。
消えたのは幽霊か人間か?アルゼンチンで起こった消失事件
ところで最近、アルゼンチンで人が消えた事件が起こったのをご存知でしょうか?
「webムー」にも取り上げられているこの事件はなんと幽霊が選挙に投票しに来たというもの!
ちょっと詳しく書くと参考元に恐れ多いので、箇条書きにすると・・・
- 消失者:投票しにやってきた老婦人(名前・身分不明)
- 事件現場:サンフアン州、ラウソン・デパルタメントの投票所(学校)
- 目撃者:あり
確かにこの事件は「人間が消失した」というよりも「幽霊がやってきた」といったほうがいいかもしれません。
状況は投票所のスタッフや軍人たちがいたなかで起きており、関係者の困惑は深いようですね。
続報があれば気になるところです。
まとめ
人間の消失・・・それは昔からあり、大勢の人間が消えた事件をはじめ、1880年のラング氏や1959年のジミー少年、そして1872年のメアリー・セレスト号など数えたらキリがありません。
最近では、アルゼンチンの投票所で老婦人が消えたばかりです。
しかしそれらの消失事件は現実的に説明ができる余地があり、特にメアリー・セレスト号は年月とともに新しい証言や証拠が出ています。
いずれにしても怪事件なんてないに越したことはないんですがね。
※画像はイメージです。
思った事を何でも!ネガティブOK!