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なぜエレベーターは異界の入口たりうるのか?

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オカルト雑誌やネット上で日々囁かれる、「異世界へ行く方法」。それらはいくつものバリエーションがあり、日々読む人たちを「もしかしたら私も…」と怖がらせてくれる。しかし、それらには「なぜその方法で異世界へ誘われるのか」という理屈がかならずあるはずだ。

今回は、エレベーターを使った異世界へ行く方法の話をきっかけにして、いくつかのパターンを比較分析し、少しばかり考察をしたいと思う。

目次

エレベーターと異世界

皆さんは、エレベーターに関する都市伝説を聞いたことがないだろうか?
エレベーターの怪談と一口に言ってもいくつかのパターンがあるが、大体の筋書きは決まっている。エレベーターに乗り込んだのち、押すボタンの順番や決められた行動など、特定の条件を満たせば「異世界」へ行けるというものだ。ここで言う異世界、というのは別の世界というだけでなく、未来や過去の現実世界も含めた話である。

確かに少し不気味で、筆者自身も好きな怪談の一つだが、私はその性格上、どうしても気になってしまう。「なぜ、エレベーターなのか?」また「なぜ、つながる先が異世界なのだろうか。」と。

さて、この話について考えるには、エレベーター以外の日本における異世界への扉についての都市伝説を並べて、それを比較する必要がある。それによって、なぜエレベーターと異世界が関連付けられるのか、見えてくるはずだ。

比較対象といえば

異世界につながる都市伝説、と聞いて真っ先に思いつく場所、それは電車ではないだろうか。きさらぎ駅が有名だが、日本の都市伝説には死後の世界や異界へとつながる電車の話というのは多く存在する。大概は車内で寝過ごしてしまう、間違って知らない電車に乗ってしまう、来るはずのない電車に乗ってしまう、などから話が始まる。

より古いものとしては船も挙げられる。昔から船に乗って異界へ行く話というのは多く有る。代表的なものとしては、浦島太郎伝説の原型となった浦島子話だろうか。御伽草子に描かれるこの話では、現代に伝わっているものとは違い亀は姫の化身であり、後日お礼に来た姫とともに、船で海の向こうにある蓬莱へ向かうという筋書きになっている。また熊野の補陀落渡海なども船が異界に続くという思想の上に成り立っているように思う。

共通するもの

これらの話に共通するものはなんだろうか?それは、乗り物、それも自分で直接行き先を確かめることが難しいものであるということである。

例えば船。今でこそそこそこ安全で行き先がわかるものではあるが、昔は陸路に比べて非常に危険で不確実なものであったことだろう。一応航路や航法は確立されていたものの、操舵している人間すら、この経路であっているのか、本当にたどり着くことができるのか、不安に思うことも多かったに違いない。

電車怪談においては、たいてい主人公は間違った電車に乗ってしまう、電車内で寝てしまうなど、乗った電車が果たしてどの駅で止まるのか把握できない状況に置かれている。そしてエレベーターは、一部のものを除けば外を見る手段がなく、押したボタンの通りに動くことを信じる以外に他はない。

異界へいくモノ

そもそも乗り物というものは、それだけでかなり異界へつながるというキーワードに親和性が高いと私は考える。なぜなら、それは点と点をつなぐためのものであるからだ。基本的に出入り口から一旦中に入れば、次に出入り口が開くのは目的地についたときである。

土地勘がなければ、そこから降りた先が本当に目的地であると確信するためにはスマホで地図を開くなどしなければわからないだろう。
車などであれば、そこまでの道筋から場所を推測することはできるが、電車は自分で操縦していないことから駅名を確認したり、街を見て回るなどしなければわからない。船は昔であればコロンブスが新大陸をインドと勘違いしたように、その場所が本当に思っている場所と同一か確信することは難しい。

エレベーターは、乗口の前はどの階も似たようなものであるため、外に出て確認するより他はない。

こうした「ドアからドアへ」空間をつなぐという特性、そして到着した場所が本当にあっているのか確認しづらいという特性からこれらの乗り物がピックアップされやすいのではないだろうか。

異界とのつながり

そう考えれば、我々は乗り物で遠くへ行くたびに、ある意味異界へと足を踏み入れているのかもしれない。旅行が好きな人はわかってくれるだろう。見慣れた土地で乗り込んだはずの電車や飛行機から降りた瞬間に、知らない土地や知らない国に到着しているあの独特の奇妙な感覚。

筆者のような旅行好きはそれがまた楽しいのだが、あの感覚こそが異界の正体なのかもしれない。
読者の皆様も、旅行先ではお気をつけを。旅先に着いたら、眼の前を歩いている現地の住人は本当に人間か確認したほうがいいかもしれない。

※画像はイメージです。

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