元女性自衛官が語る!自衛官ってこんな感じ!

自然災害が多発する昨今、以前よりもテレビやSNSなどで自衛官の姿を目にすることが多くなったのではないでしょうか?
本来、日陰者とされている彼らが活躍するのは有事の際であって、決して喜ばしいことではないのです。
だからこそ、今、あまり深く知られていない自衛官の人間らしさを、元自衛官の私が皆さんに少しでもお伝え出来ればと思っています。

自衛隊入隊まで

自衛隊という組織にスポットライトが当てられ始めたのは、最近だと2011年3月11日に発生した東日本大震災が大きなきっかけだと思います。
何を隠そう、当時毎日のように流れる痛ましいニュースの中、必死に作業をしている自衛官の姿を見て、この職業に就くことを決めました。

女性自衛官の倍率は高く、落ちる人が沢山いると聞いていましたが、少なくとも私の知っている限り、周りに試験で落ちている人は見かけませんでした。
今は女性の社会進出に合わせて、受け入れ人数も大幅に増加しているのでその影響もあったのかもしれません。

試験に受かって入隊するまでの期間、私は毎日がとても不安で体を動かさずにはいられませんでした。
自衛官になると決めたはいいけど他の職業と違って、ネットで調べれば何でもかんでも分かるようなものではないし、何より自分の中の自衛官という存在は、あの日テレビの向こう側で必死に作業を進める屈強な彼らのイメージしかなかったのです。

周りの友人が大学へ進学を決めていく中、内心とんでもない道を選択してしまった・・・と思っていました。

あれ、自衛隊って思ったより・・・

入隊日、実家に別れを告げて駐屯地へと車で連れていかれる私の気持ちは、まるでドナドナのように出荷される子牛の様なものでした。
今日から毎日時間に拘束されるのか・・・同期と仲良く出来るかな・・・などと心配な思いのまま同じ部屋に住むことになる(これを班といいます)同期たちに会った時、私は率直に思いました。

みんな女の子だし、ほとんど同年代ばっかり・・・なんだか部活動みたいだな~と。

自衛隊は入隊後何か月間か、教育という研修のようなものを受けるのですが、その教育で男女が混合になることはありません。
もちろん課業時間内は筋トレをしたり座学を受けたり、時には銃を扱う時間もありましたが、休憩時間中は同期や班長たちと談笑したりと、まるで第二の学校生活のような雰囲気でした。

今となっては、入隊直前の自分に「思っているより自衛隊っていう組織は人間らしくて、堅苦しいだけのところじゃないんだよ」と教えてあげたい。

自衛官だって人間なので

気が付けばあっという間に時間が流れ、もう入隊してから約2年。
仕事にも職場にも慣れ、上司と気軽に話をしながら筋トレをしたり、時には上司の自宅でBBQをするのにお邪魔をしたりと・・・充実した自衛隊生活を送る中で、自衛官もやっぱり人間で色んな人がいるんだなぁと感じたことが何度もありました。

いつも少し控えめな先輩が実は音楽が大好きで、音楽フェスで偶然バッタリ会った時なんかは最初は全く気が付きませんでした。
普段の迷彩服とは打って変わって、お気に入りのバンドのTシャツを着て、動きやすいディッキーズのパンツを履いてビールを片手に盛り上がっているところを目にして、意外な一面を見てしまった!と当時は思いましたね。

実際この先輩以外にも、何人かプライベートで出くわしたことがあるのですが、みんな外見では全く自衛官だとは気が付きません。
テレビで見るだけでは、どんな苦難にも歯を食いしばり立ち向かう自衛官のイメージしかないでしょうが・・・それだけではなく。

そんな自衛官にも好きなことや大事な人、楽しみにしていることがたくさんあって、休日は皆さんと何の変わりもない人間なんですよと・・・
私は伝えたいです。

最後に

私は結果的に自衛隊を退職してしまったのですが、4年間勤めることが出来て本当によかったと思っています。
自衛隊は仲間とても大切にする組織です。

もちろん私もたくさんの人に支えられたからこそ、働けたと思っています。
昨今では災害が多く自衛官にスポットが当たることも多いですが、ぜひそんな時に彼らの仕事だけではなく、中身の人間らしさも少しだけ思い出してもらえれば幸いです。

自衛官は現在32歳までなら入隊が可能な年齢となっています。
これから自衛隊に入隊したいと少しでも思っている方に、これだけは伝えさせて下さい。

テレビで見るような仕事と、普段の訓練はイメージと違ったり、時には心が折れてしまいそうになることもきっとあると思います。
でも、仲間は絶対に誰かひとりを置き去りにしたりはしません!

そうして出来上がった絆は、こうして私が退職した後もつながっており、一生の仲間になります。
ぜひ、入隊してそのような仲間たちに出会ってほしいと心の底からお祈りしております。


マル
高校卒業と同時に陸上自衛隊に女性自衛官として入隊。4年間勤めたのち任期満了にて退職。
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