自衛隊での事件簿?!畑泥棒??

さて皆さんは、自衛隊の演習場が様々な立地条件で存在している事を御存じでしょうか?
特に、道路や民家に添った演習場もあれば、中には、演習場内に畑がある、少し変わった演習場も存在したりします。

今回は、そんな演習場で起きた、奇妙な事件を取り扱いたいと思います・・・

とある県にある自衛隊の演習場・・・詳しい場所を書く事は出来ませんが、その演習場は演習場内に民間の方の出入りがあり、何故か演習場内に民間の農家の方の畑があると少し変わった演習場でもありました。

借地として国に貸し、畑へと自由に出入りする民間業者の方と上手く付き合いながら、国防の為の訓練をする自衛隊とスケジュール調整をしながら、民間と自衛隊での共同的な関係を築いていた、そんな土地にてある日、とんでもない事件が起きてしまいます。

それは自衛隊においてゲリコマ訓練と呼ばれている、テロリスト上陸に対しての対応作戦任務が急務になっていた頃・・・後に不審船事件と名付けられる事となった、海上保安庁の実戦となったあの事件の後、自衛隊においても、テロリストが上陸しゲリラとして破壊活動を行う事を対策しなければいけない事案が発生していました。

ゲリラと言えば森や山に潜むと野外での警戒任務などを想定し、演習場内にてゲリラが潜んだ山を探索索敵すると、いわゆる山狩りの訓練が行われていきました。

そんな中、その民間の畑のある演習場でもゲリコマ訓練は行われ、深夜に自衛隊の部隊が展開し山に隠れたゲリラを探索する演習が行われていました。

ゲリラもといテロリストに扮した敵を探索し、それを見つけると言う、かくれんぼうみたいな雰囲気ですが演習といえども空砲を使い、また高機動車にキャリバー50や軽装甲機動車に5.56mm機関銃MINIMIを搭載させるなどをし、また敵が通過するであろう道には検問所などを設けるなど、夜間を通して実戦さながらの演習が行われていました。

そんな中、テロリスト発見の報告が走り、隊員達が現場に急行し、ゲリラと思しき影を索敵し、一人の隊員が怪しい人影を茂みの中に見つけます。

そして誰何し、
「誰か?」
と、訊ねるも、相手は返事をせず、その場を逃げ出してしまいます。

そして走る声!
「敵発見!」

その合図に軽装甲機動車がライトを照らし、空砲の装填された5.56mm機関銃MINIMIを発砲し、高機動車にキャリバー50も続いて空砲を威嚇射撃すると銃声が演習場内に響きます。

そして……テロリストと思しき影が、
「助けて」
と、泣き叫びながら逃げまわり、自衛隊員に捕まり自動小銃を向けられたまま、地面に押し付けられ拘束されるのですが、何やらおかしいと隊員達が疑問符を浮かべてしまいます。

元々ゲリコマ訓練での敵は、文字通り自衛隊員が行い、あんな風に泣き叫ぶオーバーなアクションをする必要があるのかと、そのテロリスト達を確認してみると彼等は自衛官ではなく高校生ぐらいの未成年だったのです。

そして彼らが持つ荷物の中には、演習場内の畑で栽培されていた果物が入っていたのです。

そう、この未成年者達は畑泥棒で高級な果物が栽培されていると知り、夜中に盗みに来たのですが土地勘のない山の中を進み、森を進み、ようやくに見つけた畑にて果物を盗り、帰ろうとすれば自衛隊員達が大勢で何かをしていると、もしかして自分達を探しているのかと慌てふためきます。

無論演習をしていると知る様子もなく、隠れに隠れ真夜中になってしまい、そしてついに見つかってしまい、なんとか逃げようとするも銃声の音や、怒声などに怯えてしまい、そのまま御用となったと実に間抜けな経緯でもあります。

その後、演習は中止になってしまい、警察などが訪れ盗難事件として扱われる事となってしまいます。
親御さんたちにこってりと絞られ、果物の弁償代を支払わされた泥棒少年達はみっちりと社会的な制裁を受けてしまいます。

元々この農家の人も自衛隊の人が管理する土地なら安心だと言う事で貸してくれているらしく、この事件を契機に自衛隊を信頼してくれた農家の人と、地域に密着する信頼とはこの様に生まれるモノかもしれません。


Writing by イバ・ヨシアキ

ライターの仕事柄、自衛隊の方にお話を聞く機会があれば、色々なエピソードを聞いたりしております。
嘘かホントか、そんなエピソードを機会があれば紹介したいと思います。

※写真はイメージです。

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