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一周回って意外とイイっかも知れない?「ゴジラ対メガロ」

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2024年、オスカー獲得に沸きに沸き立つゴジラ??
70周年という歴史の節目を飾るにふさわしい、嬉しい快挙です。
4月にはハリウッド版「ゴジラ×コング 新たなる帝国」のして、ますますヒートアップしたであろう世のゴジラ熱。

自分も「ああ一年に2本も新作ゴジラ映画を観れるとは、なんて幸せなんだろう」と多幸感で陶酔していました。
しかし、栄光のゴジラのここまでの道のりも常に順風満帆であったわけではありません。
そう、特に昭和のひと頃には「お子様ランチ」とか「怪獣プロレス」とか、蔑まされる様に揶揄された不遇の時代もありました。
でも、自分は思います。「お子様ランチ」おっ美味しいじゃないですかっっ!「プロレス」だって、おっ面白いじゃないですかっっ!と。

そんな冷遇の時代も先人たちが踏ん張り続け、命脈を繋いできたからこそ今日の栄華があります。
今回紹介します「ゴジラ対メガロ」はそんな数多の作品の中でも特に不評で、ゴジラ映画人気投票なんかしますと、毎回ほぼ下から何番目くらいにランクされるマイナーな作品です。
こんなゴジラですが、愛を持ってもう一度見直してみようではありませんか。

目次

「ゴジラ対メガロ」の基礎知識

この「ゴジラ対メガロ」はシリーズ第13作にあたり、監督が福田純、特技監督は中野昭慶で1973年に「東宝チャンピオンまつり」の一編として公開されました。一応「反核」が久々のテーマとなってるようですが、怪獣のバトルによるエンタメ性のウエイトが強い作品です。
ちなみにこの時期のゴジラ作品は初期や平成以降と違い、ゴジラが正義のヒーローとして描かれてます。顔もクリクリお目目の愛嬌のあるルックスです。(東宝制作の特撮ヒーローテレビ番組・流星人間ゾーンにも味方として客演してます)

この作品は、とにかく低予算で且つ短時間を強いられながら制作され撮影時間は一ヶ月も無かったそうです。それだけにスタッフの創意工夫が感じられる作品かも知れません。

では本編を紹介

海底に暮らすシートピア海底王国は、人類が行う核実験のため被害を被ります。自国の安全を懸念したシートピア人は地上人に報復・破壊すべく守護神である怪獣メガロを派遣します。
シートピア人いわく「やむおえず」とのこと・・・て、えぇっっコレって人類が悪いんじゃないですか。
ス、スマンですシートピア人。

ところで、メガロは昆虫怪獣です。しかも水棲昆虫ではなくどうみてもカブトムシ系のような甲虫。ナゼ?
そういえばシートピアはなんと海底3000mではない、3000kmにあるんだそうですが、コレだと海底どころか地殻やマントルを通り越すぐらい深いところになっちゃうらしいです。

そっ、それじゃ海底王国じゃなく地底王国じゃないですか・・・いや、地底どころではないけど。
そうか虫とかの中には幼虫期に地面の中とかで、過ごしたりするものもいますよねえ。もしかすると、メガロはついこの間まで幼虫で地中で過ごしてたのかもしれません・・・一応納得。

シートピア人は青年科学者 伊吹吾郎が作ったロボット、人間とほぼ同じサイズのジェットジャガーをメガロの攻撃目標の先導役として利用しようと、コントローラーのあるロボット研究所ともども強奪。吾郎とその弟は工作員に拉致されコンテナで移送されてしまいます。
吾郎の友人陣川は二人を救出すべく車で追走、工作員も行かせまいと車で妨害に出ます。

このカーチェス、共に多分ノーマルな小型車ながら、階段やら崖のような斜面やらを走ったりで中々の見応え!
福田純監督が「本編にも何か見せ場が欲しい」と力を入れ込んだ場面だそうです。

ジェットジャガーに案内されながら暴れまくるメガロ!

そして、この映画の1番の特撮シーンはここかも知れません。メガロが巨大ダムを破壊!ダムのセットがイイっ??
ここは迫力があります。

厳しい予算の中、中野昭慶特技監督は何とか「ここだけは」と一点豪華主義でがんばったそうです。
でも自分で壊したダムの濁流で、うぶせになって流されるメガロのドジっぷりはちょっとお茶目。
やがて自衛隊も応戦するも苦戦、メガロの勢いは止まりません。

ここから先は後半のストーリーに触れてます。
「知らない状態で映画を楽しみたい」という方は飛ばしてください。

機を見て、伊吹吾郎は緊急用のコントローラーを使ってジェットジャガーを取り戻します。
吾郎はジェットジャガーに指示し、救援を伝えに怪獣島にゴジラを呼びに行かせます。

これを察知したシートピアはハンター星に通信し、前作の敵怪獣ガイガンの応援を要請、これまた唐突に。
説明は一切無いのですが、シートピアとハンター星は親交があったのだろうか?
応援要請からほとんどリードタイムなしで、ガイガンを派遣したところをみると、かなりの信頼関係があるような気がするのだが。
だとすれば前作の時はナゼ、海底とはいえ地球の地元民として「やあ、よく来たね地上人攻撃に僕たちも協力するよ」とかな感じでハンター星に加勢しなかったのだろうか?
冷たいぞシートピア人。いや、敵に肩入れするつもりは無いのですが。

空を飛び、ゴジラより先に戻ったジェットジャガーは突然50mに巨大化、なんの脈略もなく!そしてどうやら自立した意思も持ったらしい、いわば自然発生的AIでしょうか?

それを見た吾郎の弁「ゴジラが来るまで自分がメガロと闘わなくちゃいけない、その強烈な意思がきっとジェットジャガーをあんな巨大にしたんだろうな」とのこと。
そ、そーなんですかぁ、いやぁぁぁなんと言うかぁ、科学者としてその解説はいかがなものでしょうか?
それじゃあ責任感の強い日本のお巡りさんや自衛隊員さんたちは、突然巨大化してしまう人が続出かもですよ。

しかし、ガイガンの加わったメガロ陣営に、ジェットジャガーはボコボコなぶられ苦闘。
やがてついにゴジラが到着、ジェットジャガーとゴジラは共闘しメガロに立ち向かいます。

戦いはこれからだ!

いよいよ「ゴジラ・ジェットジャガー」ペアVS「メガロ・ガイガン」ペアのタッグマッチが開戦。
まさしくプロレス。
このシーンは全体の中でも特に長いので、柔らかいソファーに深〜く身を沈めカクテルでもたしなみながら、ユッタリと気長に観戦を楽しむのが宜しいかと思います。

激闘の末、ゴジラ・ジェットジャガーペアは勝利。
役目を終えたジェットジャガーは人間と同じサイズ、元のコントール式のロボットに戻ります。
バックには子門真人が歌う映画の主題歌「ゴジラとジャガーでパンチ・パンチ・パンチ」が流れ、子門真人のあの突き抜けるような歌声で「パンチッ・パンチッ・プァァァンッチ」は一度聴いたら忘れられません。

子門真人は当時のアニソン・特ソンで水木一郎と並ぶ双璧で、ガッチャマンや仮面ライダーの主題歌、およげ!たいやきくんなどで有名でした。

白状しますと、実はかつては自身の中でもこの「ゴジラ対メガロ」はワースト作品の筆頭でした。
ですが、今こうして改めて観ると色々と・・・ツッコミどころも含めて発見があったり、見どころがあったりで「意外に面白い!」と正直に思いました。今では、この作品に愛しささえ感じる自分です。
こうした多様な嗜好性で楽しみ方をチョイスできるのも、ゴジラ映画の魅力の一つなのかな?と個人的には思います。

そして50年が過ぎ

長らく不遇な扱いを受けてきた本作品ですが2023年に50周年を迎え、リブートしたショートムービーが制作されました。
「ゴジラVSメガロ」これがカッコいいんですよっホントに、メガロが!こんなに凄いやつだったのかお前は。

「メガロ君はホントはね、やれば出来る子なんですよウンウン」と50年ぶりに教え子に会った恩師になった気分です。YouTubeで視聴できますので是非ご覧になって下さい。

そして、この映画の実質的な主役であるジェットジャガーですが、数年前のアニメ「ゴジラS.P シンギュラポイント」では大ブレイク(?)してました。
正直このロボットの顔を最初に見た時は歪な目の形や、でっかく「ニッ」と歯を剥き出したように開いた口が違和感ありまくりだったのですが、時を経て時代が追いついたのかも知れませんね。
こちらも50周年でリブートされ、予告編映像ですがその勇姿を見ることができます。
「ゴジラVSメガロ」と合わせてご堪能して下さい。

この「ゴジラ対メガロ」は日本では不評ですが、アメリカでは人気があるらしく熱狂的ファンもいるとか。
もしかしていつの日かハリウッドで「ゴジラ対メガロ」がリメイクされるかも、頑張れメガロ、頑張れジェットジャガー世界に向かってパンチッ・パンチッ・プァァァンッチ・・・アレ?いつの間にかメガロの応援になっちゃってる?

(C) TOHO CO., LTD.

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