去年はゴジラが70周年でしたが、2025年の今年はガメラは生誕60周年となりました。そして、平成ガメラは30周年を迎えました。
これを機に再鑑賞したら、テンション爆あがりです。
是非ガメラで盛り上がって行きたい、勝手にそう思う自分です。
「ガメラ大怪獣空中決戦」の基礎知識
「ガメラ大怪獣空中決戦」は1995年に公開され、平成ガメラシリーズ三部作の第1作にあたり、ガメラ30周年記念作品でもあります。
監督は後にゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃やデスノートなどを監督する金子修介氏、特技監督は後にシン・ゴジラや進撃の巨人などの樋口真嗣氏、脚本は機動警察パトレイバーが有名な伊藤和典氏です。
ちなみに、金子修介と伊藤和典は2人とも、J ・P・ホーガンの名作SF小説「星を継ぐもの』が好きだそうですが、自分も大好きなSF小説でやっぱりあの辺のSFマインドが作品に通底しての、この面白さなのだなあと1人勝手に嬉しく納得してます。
そこに樋口真嗣の卓越した特撮センスで肉付けされるたモンですから、もう最高じゃないですか!
当時はまだ未知数的な皆さんでしたが、本当に今から振り返ると錚々たる組み合わせででした。
前半をのあらすじと映画の魅力について
太平洋上で巨大環礁が発見され、九州姫神島では島民が消失する事件が発生する。
調査に訪れた鳥類学者の長嶺は巨大な怪鳥と遭遇する。
政府は怪鳥を捕獲する意向を決定、長嶺は危険性を訴えるも協力することになり、福岡ドームでの捕獲作戦が決行される。
又、巨大環礁では石板が発見され碑文から環礁はガメラ、怪鳥はギャオスという超古代文明の怪獣であるっことが判明。
複数のギャオスが誘き寄せられた福岡ドームにガメラが向い、宿命の2対の戦いが始まるの火蓋が落とされる。
ここがイイッ!その1 リアル追求したストーリー
??なぜガメラやギャオスが出現し、戦うのか? その出自と存在理由とが説得力を持って明かされていく。
??上記と関連しますが鳥類学者の長嶺を通して、ギャオスの生態が追求されてゆき、その過程でガメラの生物的な疑問も説明される。
特に本来ツッコミどころだった、手足から火を吹いて飛行するといったシチュエーションにも会えて触れ、解釈を提示するなど・・・。
自衛隊による既存の武器や防衛システムを前提にした対応や、現実に怪獣が現れたらこうなりそうな国側の行動、社会や市民の反応・変化のディテールを細かに積み重ねた演出が、現実感と乖離しがちな怪獣モノの世界観に強いリアリティをもたらし、ストーリーにグイグイと気持ちが同化します。
そして、それでいて娯楽性もキッチリ両立している点も特筆すべきところです。
ここがイイッ!その2 こだわり抜いた特撮
日常感のある精緻なミニチュアセット。
そして人間目線のアングルにこだわったカットで怪獣の巨大感が際立ち、そこから垣間見えるその場面場面の臨場感!
もぉぉぉぉツボってます。
こんなシーンが見たかったぁぁぁ、樋口監督ありがとうと言いたいです。
これは、本来のスタジオだと天井が映らないように下からのアングルの角度に制限ができてしまうらしいのですが、
屋外で撮影したことでその辺が自由にできたことで実現できたそうです。
また、セットは場面に必要な部分だけを組んで、予算は当時のゴジラ映画の半分くらいしかなかったらしいのですが、
それを逆手にとってアイデアと工夫が見事に結実した映像になったと思います。
確かに、今の時点で見ると技術的には粗や未発達なのる点もあるかもしれませんが、このセンスは時代を超えて揺るぎないものを感じられる素晴らしい特撮になっと思います。
愛を込めて重箱のすみを突かせていただきます
- 体重が軽すぎる!
昭和ガメラは身長60mで80t。何でって思ってましたが、平成ガメラも少し増えた程度で身長80mで120。ゴジラ怪獣は20000t以上は普通なのに、あまりに軽すぎる。
「空想科学読本」によれば昭和ガメラは発泡スチロールより軽いらしい、平成ガメラも少し増えたものの身長も増えてるので比重から行くとあまり変わらないのではないかと。
劇中ではこの辺は明言されてはいないものせっかくリアルにこだわった内容だけに、ここはもうちょっとそれらしい体重に設定し直した方がよかったのような気が? - 長嶺がギャオスのペリット(鳥などが未消化物を吐き出す吐瀉物のようなもの)に、ゴム手袋だけはめてモゾモゾ手を突っ込んでますが、正体不明の生物のそんなモンに対してあまりに無防備すぎるような。
危険なウイルスや菌に感染するかもしれないと考えれば防護服に近い装備でも大袈裟ではないと思うのですが。 - 自衛隊陸佐の役で出でていた長谷川初範に、ウルトラマン80に変身してガメラと共闘して欲しかった・・・ウソです。
キャストついても、中山忍が演じる鳥類学者・長嶺の凛としたキャアラクターもドラマの魅力を大きく牽引し印象的でした。浅葱役の藤谷文子も今となっては、ガメラと心を通わせる不思議感のある役はこの人しかい以外にないんじゃないかとって感じですね。
この映画は怪獣・特撮ファンにとどまらず、当時のキネマ旬報でも年間ベストテンで6位を獲得し、映画作品としても高い評価を得ました。
もし未見の方がいらしたら、是非是非ご覧になってください
そして、KADOKAWAさんガメラを特撮での復活をぜひお願いします。
(C) KADOKAWA


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