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最強のハンドガンとはなんだろう?

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アメリカは州によっても多少の差異はありつつ、ほぼ先進国の中では唯一と言って良い一般の民間人に銃器の保有を認めている国であり、建国時から続く西部開拓時代のフロンティア・スピリットからその状態が継続されている。
日本を含む多くの国々では民間人が銃器を保有する事で想定されるデメリットの方が、保持を許すメリットよりも大きいと考えられている訳だが、アメリカ人の持つ自衛する権利と言う概念は未だ健在と言う事なのだろう。

従って日本においては、主としてアメリカのアクション映画やドラマ、そしてアニメ等の映像作品やゲーム等、またはトイガンを使用するサバイバルゲームなどでそうした銃器に触れるのが大半であろう。
そうした銃器の中でも警察等の法執行機関から軍隊迄、幅広い分野で最も身近な存在と言えそうなのがハンドガンであり、前者は主力、後者は最終的な自衛用として様々な種類のものが世界には存在している。

それらの中でここではこれまでのハンドガンの歴史の中で、所謂最強の名を一時的にせよ冠され、その存在感から語り継がれているほんの一部のハンドガンについて簡単な紹介を行ってみたいと思う。

目次

S&W M29とその系譜M500

1970年代に一躍その存在を知られる事となり、一世を風靡したS&W社の44マグナム弾のM29とその系譜を受け継ぐM500。

ガン・マニアでなくとも日本でも多くの人々が強力な威力を持つ拳銃弾と聞いて先ず連想するのは、余りにも著名で世界的にも最強の弾丸の座に長年君臨し続けた44マグナム弾である事は衆目の一致するところだろう。
コルト社と共にアメリカを代表する銃器製造会社であるS&W社は、この44マグナム弾を使用するハンドガンとしてM29を1955年に市場にリリース、これは大型のNフレームで6連初のダブル・アクション方式のリボルバーだった。

M29は4インチ・6.5インチ(後には6インチに短縮)、8.375インチ、10.625インチなど複数の銃身長のモデルが製造されたが、その知名度を爆発的に高めたのは1971年に公開された映画・ダーティ・ハリーだった。
このダーティ・ハリーでは主人公を演じたクリント・イーストウッドが6.5インチのM29を愛銃として使用し、スクリーンの中でその威力が世界最強という台詞として語られ、映画の人気と共にそのイメージを定着させた。

M29はあくまで実際のハンティング等において熊などの大型動物等を狩る為のツールとして開発されたハンドガンだが、フィクションの世界の脚色によってその存在がクローズ・アップされたものだと言って良いだろう。
仕様としてはM29は6.5インチモデルの場合、全長が306mm、銃身長が165mm、重量が1,396g、口径が10.9mmとなっており、弾薬は44マグナム弾以外にも44スペシャル弾も併用する事が可能である。
後述する他のハンドガンの出現によって、M29が使用する44マグナム弾は威力面での世界最強の座は譲ることになるが、その形容が持つ存在感は実用性よりも商業的な意味での製品の拡販にプラスに作用する事を証明した。

それは2003年にS&W社が当時の拳銃弾としては最強の威力を持つ弾薬・500S&W弾を使用するM500を世に問うたことにも繋がり、軒並み法執行機関のハンドガンがヨーロッパ製のオートマチックに市場を奪われる中で記録的な販売実隻を挙げた。

M500は500S&W弾の使用に合わせてS&W社で最大の大きさのX-フレームが用意され、5連発のダブル・アクション方式のリボルバーとなったが、500S&W弾は44マグナム弾に比してエネルギーはその凡そ3倍とも喧伝されている。
M500の記録的な商業的な成功は、それまでの一時期に深刻な業績不振によって資本関係が不安定であったS&W社の屋台骨を立て直し、再び同社をアメリカをしょって立つ銃器製造企業として知らしめる原動力となった。
因みにM500は8.375インチのモデルの場合、全長が381mm、銃身長が213mm、重量が2,056g、口径が12.7mmとなっており、弾薬は500S&W弾でもマグナとスペシャル弾を併用する事が可能となっている。

デザート・イーグル

S&W社のM29が確立した最強のハンドガンの座にオートマチック方式で挑んだオートマグやデザート・イーグル。

S&W M29が1971年に映画・ダーティ・ハリーで一躍知名度を挙げた事は前述した通りだが、既に時代はハンドガンにもオートマチック化の流れが顕著であり、その前年の1970年には専用の44AMP弾を使用するオートマグが販売された。オートマグ・コーポレーション社から販売されたオートマグは、構造が簡易で堅牢なリボルバーと異なり、強力な44AMP弾に耐えうることを目指しステンレス・スティールで製造されたが、動作不良が多発し商業的には成功しなかった。

標準のモデルである180型の場合、オートマグは全長が295mm、銃身長が149mm、重量が1,600g、44AMP弾で7発の装弾数だが、これ以外にも357AMP弾、41JMP弾、.30AMP弾、.25LMP弾、.22LMP弾など5種類のヴァージョンが存在している。
オートマチック方式のハンドガンとしては今や名実ともにその頂点に君臨しているのはデザート・イーグルを置いて他にはないと思われるが、実はこのハンドガンも決して最初から順風満帆な形ではなかった。

デザート・イーグルはアメリカのマグナムリサーチ社が手掛けた357マグナム弾仕様のMark.1から始まったが、当初はオートマグと同様に動作不良が多く、1986年にリリースした44マグナム弾仕様からその傾向が改善された。
これにはイスラエルのIMI社の協力と44マグナム弾との相性の良さがその要因とされているが、前年の1985年に公開された映画・コマンド―で主演のアーノルド・シュワルツェネッガーが使用した事も一役買ったと思われる。

更に1991年に現在でも市販されているオートマチック方式のハンドガン用の銃弾としては、史上最大の威力を誇ると言われている.50AE弾を使用するモデルを追加した事で、その人気は不動のものとなっている。
この.50AE弾を使用するMark XIXの場合、全長は269mm、銃身長は152mm、重量が2,053g、で装弾数は7発となっており、.50AE弾のエネルギーは旧ソ連の小銃弾である7.62x39mm弾に匹敵すると言う驚異的なものである。

世界の大口径リボルバー

S&W以外にもある世界の大口径リボルバー、マグナムリサーチのBFR、ロシアのRSh-12、オーストリアのPfeiferZeliska。

これまで見てきたように大口径のリボルバーと言えばS&W社のM29やM500の知名度が群を抜いている事は間違いないと思われるが、世界にはまだまだ大口径のリボルバーたちが存在している。
かいつまんで見ていくとデザート・イーグルを手掛けたアメリカのマグナムリサーチ社はBFRと呼ばれる、コルト社の歴史的な傑作であるSAAタイプをベースとした各種の弾薬・口径を持つリボルバーも販売していた。

BFRの中でも最大の口径のものはS&W社のM500と同じ500S&W弾仕様モデルで、これは7.5インチの銃身の場合、全長は381mm、重量が2,025gで装弾数はやはり5発となっている。
続いてはロシアで2014年に登場したRSh-12で、この名称の12と言う数字は同銃が50口径の12.7×55㎜弾を使用する事を意味し、有名なマテバ社のリボルバーによく似た弾倉最下部の弾丸が発射される形式である。

RSh-12は全長が357mm、銃身長が250mm、重量が2,200gで装弾数は5発となっており、カタログ・スぺック上はその狙撃銃にも使用される12.7×55㎜弾によって凡そ300メートルの有効射程を持つとされるが眉唾ものだろう。
最期がオーストリア製のPfeiferZeliska(プファイファー・ツェリスカ)であるが、2022年現在は同銃が名実ともに世界最強のハンドガンと目され、使用する弾薬は何と狩猟用の60口径・.600 N.E.弾である。

PfeiferZeliska(プファイファー・ツェリスカ)は全長が550mm、銃身長が335mm、重量が6,000gで装弾数は5発のシングルアクション方式で、文字通り世界最強の称号だけを得る目的でハンドメイドで制作されている。

もはやハンドガン?

もはやハンドガンと呼ぶのも?な気もするトンプソン・コンテンダー、トビー・レミントン、ワルサーカンプピストル

締めくくりは一応手で保持する銃器と言う意味ではハンドガンと言えなくもないが、所謂携帯用の銃器としてはその範疇に含めるのは少し無理がありそうな大口径のものを少し紹介していきたい。
先ずはアメリカのトンプソン・センター・アームズが競技用の単発銃として1967年から販売をしているトンプソン・コンテンダー、正式名トンプソン/センター・コンテンダーと言う銃器を挙げたい。

通称トンプソン・コンテンダーは、バレルを交換する事で主として拳銃弾である22LR弾から、ライフル弾である.30-30ウィンチェスター弾までを発射可能で、外観もウィンチェスターのレバーアクション銃を切り詰めた感がある。

世界最大のハンドガンとして実際にギネスブックに登録されているのは、アメリカの西部開拓時代の名銃・レミントンM1958を一個人が趣味で大型化させたトビー・レミントンと言う銃である。
大きさ等のスペックは不明だが、写真で見るに全長は優に大人の伸張は超えていると思われ、実銃のレミントンM1958の全長が337mmである事を考えれば、実に5倍以上の大きさに拡大した銃と言えそうだ。

そして最後に紹介したのは第二次世界大戦時にドイツのワルサー社が開発したワルサーカンプピストル、正式な名称はカンプフピストーレで日本語訳としては戦闘拳銃となる為、ここに挙げて見た。
ワルサーカンプピストルは全長245mm、重量1,450gで単発式だが、その用途は要はグレネード・ランチャーの一種であり、榴弾や対戦車用の成形炸薬を打ち出す火器であり、所謂ハンドガンではないとも言える。

世界最強のハンドガンと言う称号が意味するもの

これまで見てきたようにリボルバー方式からオートマチック方式、またはイレギュラーな単発式まで含めて、人が手に保持する銃器と言う括りであれば様々な形式の大口径のハンドガンが複数存在する。
但しほぼ先進国で唯一、一般の民間人がハンドガンを所持する事が可能なアメリカにおいて、その大口径と言う訴求は一定のニーズはあるものの、決して誰もが欲している種類のものでは無い。

セールス的に見るならばS&W M500やデザート・イーグルがそうしたニッチな需要の取り込みに成功してヒット作とはなってはいるが、あくまでコレクターズ・アイテムの域を出ないと言うのが正直な感想である。

※画像はイメージです。

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