気兼ねない幼馴染に友人4人で旅行にいった時の話です。
山間のひなびた旅館で温泉に入って美味しい料理食べ、部屋でゴロゴロしていた時、テレビに映し出されたのは心霊特集。
みんなでぼんやり見ていると、「最恐の心霊トンネル」が止まっていた旅館の直ぐ側にあるようなのです。
すると友人の一人が、「みんなで肝試しに行こうよ」と言いだしました。
私はそういうのはあまり好きでは無いのですが、皆が盛り上がってしまって拒否ない雰囲気になり、仕方なくついて行くことになったのでした。
最恐の心霊トンネル
トンネルは旅館から山道を車で10分ぐらいの場所にありました。
そこは今ではほとんど使わていない旧道にあって、トンネルの中は電灯がついてなく真っ暗な闇がポカンと口を開け、私達を吸い込んでしまいそう。
一度入ったらもう二度と出てこれないような・・・ただただ恐ろしい。
テレビによれば、トンネルの真ん中辺りでクラクションを3回鳴らすと不思議な現象がおこるらしく、早速ためしてみようという事になりました。
私は反対したのですが、友人の一人が冗談半分で「だったら歩いて旅館にかえれば?」なんて言われ、またもや拒否できません。ちなみにそんな事言いだした彼女は、すでにベロンベロンに酔払っていて悪気どころか、次の日には覚えているかも解らないでしょう。
トンネルの真ん中で
車をゆっくりと走らせてトンネルの真ん中へ走らせていく中、運転席の窓を後ろから手を出して外から叩いたり、耳元で「わっ!!」と脅かしてきたり、ずっと悪ふざけをして、その様子を面白がって一人が動画で撮影していました。
いよいよトンネルの真ん中に到着し、車を止めて「ブーブーブー」とクラクションを3回鳴らしましたが、何もおきません。
私はホッとしましたが、突然車のエンジンが止まり真っ暗、車内はパニックになった。
いったいなにがおきたんだろう?・・・無事に帰れますようにと祈った時、再びエンジンがかかり、運転していた友人が「霊じゃありません~私が止めました」・・・ただの友人の悪ふざけ。
「もう驚かせないよ~」と車内はさらに盛り上がり、結局「最恐の心霊トンネル」なんて噂だけ、もしくはテレビ局のヤラセ、「あ~馬鹿馬鹿しい、帰って飲み直そう」という結論になったのでした。
何もなくは無い
それから何事もなく宿に帰り、何事もなく酒盛りを始めていると、動画を撮影していた友人が「この動画、よく見て欲しいねん」と携帯電話を差し出してきました。
酒のツマミに皆の醜態とは趣味悪いなあ・・・おそらく、そんな風にだれもが思ったのですが、ある事に気がついて、そこにいた全員が凍りついたのです。
動画のトンネルの中でエンジンをかけて帰ろうとした辺りに、かなり大きな音量ではっきりと「ネェ、アソンデヨ」と笑い声と一緒に女の子の声が入っていました。
あのときはそんな声は誰も聞いてません、動画の中にだけ入っているのです。
心霊スポットと言われる場所は、何かあるからそういわれているのだ・・・そう思いませんか。
※画像はイメージです。
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