これは私が小学生の時に体験した不思議なお話です。
集団下校
小学校では集団登校が推奨されており、住んでいるエリアに分かれていくつかの班でまとまって学校へ行きます。
私が登下校を共にしていたのは、高学年のお兄さんとお姉さんはひとりづつ、私と同じ低学年の児童が3人。高学年のお兄さんは明るく楽しい人なのですが、お姉さんはなぜだかいつも仏頂面で機嫌が悪そうなのです。
ある時、学校全体で風邪が流行り、私とお姉さん二人で登校することになりました。
私は心の中で「嫌だな・・・お姉さん機嫌悪いんだよな・・・」と思いながらも合流し、いつもは誰かと楽しくおしゃべりしながら歩いていくのに、今日は無言。
空気がとても重く感じられてなにか話をしないと・・・と話題を頭の中で探していたとき。お姉さんが「右角を曲がった○○さんの家の前に毎朝、中年の女性が笑顔で立っているでしょ?」と話しかけてきました。
私は「はい。いつも笑顔が素敵なおばちゃんです」と言うと・・・。
おばちゃん
お姉さんは開口一番、「やっぱり、あなたも見えてるよね?あの人は私とあなたにだけ見えている人なの!」と。
その話を聞いて、登校時は必ず近所の方々が「おはよう」と挨拶してくださるに、なぜか私とお姉さんしか挨拶を返さない人がいて、不思議に思っていました。
お姉さんの話は続きます。
「あの人は多分生きてない。今日はあなたと私の二人だから、私達の魂が吸い取られるかもしれない。」
「今日は絶対に挨拶もできないし顔も合わせちゃいけない!振り返らないで!分かった?」
強い口調で言われ、手をギュッと握って足早に歩きだします。
私は静かに頷き、足早に○○さんの家を通りすがろうとすると、おばちゃんが「おはよう」と一言。
無言のまま通り過ぎると背後から、
「おはよう」
「おはようおはよう」
「おはようおはようおはよう」
「おはようおはようおはようおはようおはようおはよう」
挨拶を繰り返す度に声が大きくなってきます。
どうしても気になってしまい、最後まで約束を守れず振り返ってしまったのです。
するとさきほどのおばちゃんの頭からは血が流れています。
私は怖くなって、ガタガタ震えながら号泣してしまい、お姉さんに手を引いてもらいながら、ようやく学校の正門をくぐったのでした。
なんだったのか・・・
なぜ泣きながら投稿したのか?それは幽霊を見たから。
そんな事を大人に話しても話しても、普通は笑われるか、気のせいと言われて終わり。
でも私の担任の先生は「そういう」話に興味があって、親身になって話を聞いて下さいました。
数日後、どうも先生は調べてくれたようで、私にこっそりとこんな話をしてくださったのです。
例のおばちゃんはやまりご存命ではなく、数年前に不慮の事故で亡くなったとのこと。
買い物の帰り道でトラックに轢かれてしまい、あっという間の事故だったらしい。
もしかしたら本人は無くなった事に気がついていなく、いつものように近所の子供たちの登校を見守っていた。
でも結論からすれば、子供たちから無視され続けられた訳で、霊感のある私達が気がついた事で悟ったのでは?
成仏したのかは解りませんが、その日を境におばちゃんが現れる事はなくなりました。
それは良かったと思いますが、言いつけを守れなかった私が腹立たしく思ったようで、お姉さんとの間は険悪なムードになってしまい、私は仲良くなることはありませんでした。
※画像はイメージです。
思った事を何でも!ネガティブOK!