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おばけのいる卸売市場の夜

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フォークリフトを運転し、時には手作業でトラックから荷物を運び出して所定位置に積み上げる。
早朝の競りに間に合うよう、真夜中に作業します。

目次

おばけがいる

市場は体育館のように広く、長い廊下のような場所の左右に業者のお店がならび、その奥にある休憩所。
夜間は途中の廊下に電気はついておらず、遠くに非常口を示す光と休憩室の扉のガラス部分から漏れる光しかなく、ほぼ真っ暗な状態です。

ある深夜、休憩所への廊下を歩いていると、前方の遠くからこちらに向かう足音が聞こえてきました。
たぶん休憩室から出てきた人だろうと思ったのですが、扉の開閉する音はしなかったし、光が漏れるはずなので、なにかがおかしい。
その瞬間、何故は解りませんが本能的にヤバい!と感じると同時に、気付いたのを悟られてはいけない!と、知らないふりをして足を止めず休憩室に向ったのでした。

足音は近づいてくるのですが人影は全く見えません。しかし、ふっ・・・と何かとすれ違ったような気がした。
その瞬間、湧き上がる恐怖心を「気のせいだ」と自分に言って抑え、なんとか平常心を保ちながら休憩室へ入っていったのです。

中には同僚のSさんがいて、きょとんとしながら「どうしたの?」と聞いてきたので体験した事を話すと、「あれ?この市場、よく出るっての知らなかった?」と笑っています。
いったいどういう事なのか聞きたかったのですが、怖くてそれどころでありませんでした。

長靴の男性

それからというもの、暗い場所を避けて仕事をするようになりました。
比較的に明るい場所にトラックを誘導して荷物をおろしていた時、積み上げた荷物とトラックの間に作業ズボンに長靴の男性が立っているのを見かけます。

てっきり運転手が休んでいるのだろうと思ったのですが、運転席で書類に目を通している姿がみえます。
だれだろうと気になりつつ、早く終わらせなければと作業をしているとき。
フォークリフトに乗ったSさんがやってきて、「手伝ってくれるのかな?」と思った矢先、僕をまじまじと見つめて「おい!そばに!幽霊!!!」とささやいて去っていきました。

「え???」思ったときには、長靴の男性が忽然と居なくなっていたのでした。

幽霊の正体

一通りの作業が終わった後、「今回の事」や「よく出る」ってなんの事なのかを知りたくなって、休憩室にいた同僚たちに「Sさんいない?」と聞いた途端、全員が驚いた顔をして、「Sさん」って一週間ぐらい前に亡くなった・・・と言うのです。
昨日もあったし、さっきもフォークリフトに乗っていたと話すと皆、絶句しました。

聞いた話によれば、一週間ぐらいまえに突然倒れて帰らぬ人になった。急なことだった事と、Sさんは私と同じ派遣社員で夜間作業が主だっので話が伝わってなかったようです。

Sさんは亡くなっても働かされているんだろうなあ・・・?
でも、それ以外のおばけは一体だれなんだろう・・・?
もしかしたら私も・・・なんて考えるとなんだか怖くなって、仕事を辞めました。

※画像はイメージです。

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