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地元でしか聞いた事がない奇祭?「からいからい」

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子どもの頃に住んでいた地域で行われていた、「からいからい」という名のお祭り。
奇祭というほどではないと思うのですが、ほとんど誰も知らないようなのです。
そして、今はもう行われなくなってしまった、このお祭りについて書き留めておきたいと思います。

目次

地元のお祭「からいからい」

朧げな記憶では「からいからい」は、私が住んでいた部落だけのお祭りだと思います。
なぜなら大人になってから、ネットで検索しても出てきませんし、誰に聞いても、そんなお祭りは知らないと言うのです。
念の為ですが、「部落」というのは同和とは関係なく地区を意味し、最近は分団と呼ばれているそうです。

お祭りは、夏休みのお盆の頃に開催され、部落の子供達が家々を回って油を集めることから始まります。
集めた油は、20~30個の空き缶に分けて入れ、神社や庚申塚の石段に並べていきます。
夜になると空き缶に火を灯し、そこへ花火を持ち寄った子供たちが集まってきて、缶の火から花火に火をつけて、ぱちぱちとやり始めるわけです。

参加できるのは、小学生から中学生ぐらいだったと思いますが、保育所へ通っていた頃に参加し、線香花火の最後の火の玉を足の甲に落として火傷をした覚えがあり、今でもその痕が残っています。
油や火を使うので、近所の大人が見守りに来ていたことも覚えていますので、部落に住む子供であれば、低年齢でも参加できたと思うのです。

「からいからい」の由来

この近所の子供たちの花火大会とも言うべき「からいからい」ですが、何を目的として、どのように始まったのかについは謎に包まれています。
両親や祖父母に由来を聞いたことがあるのですが誰も知りません。

解っていることは、この祭りを行う部落と行わない部落があったため、地域全体の伝統というよりは一部の部落に限定されている事であります。
だとすれば、単に分団会で始めた夏休み中の恒例行事だったのかもしれませんが、「からいからい」と名前が付いているのと、祭りとして伝わっているのが不可解です。

「からいからい」を考える

すでに廃れてしまった行事なので、実施状況など全く把握できませんが・・・。
最近になって「もしかしたら?」と勝手に考えた推論があるので、恥ずかしながらちょこっと書いておきます。

私が住んでいた地域は瀬戸内海に面した半農半漁の町で、実家からすこし歩いて行くと海水浴場や漁港があります。
瀬戸内海と言えば、潮流がかなり複雑で昔から船の遭難事故が多く、船幽霊を代表とした、いくつかの怪異が出ることも知られています。ある宗教関係者の話によると、瀬戸内海沿岸には水死者の霊がびっしりと横たわっているそうです。

そんな土地柄か、海に関するタブーなどもいくつかあり、ちょっと古い風習も残っていたりしますので、要するに「からいからい」というのは、元々は水難者の霊を迎えるお盆の行事だったのではないかと。
お盆に迎え火を焚く行事が日本各地にあり、海岸の砂浜で焚火をしたりする地域もあるそうですので、その変形として子供たちが神社で花火をするという形になっていたのでは?と思うわけです。

肝心の「からいからい」の意味ですが、もしかしたら、潮水が「辛い(からい)」ということなのでは? 
地元で塩辛いことを「しょっぱい」とは言わず、「からい」と言います。溺れかけて潮水を飲んでしまって、辛い辛い・・・。
もしかしたら、とんでもなく恐ろしい意味が隠されているのかも?と想像してしまい、とぞっとしますね。

「からいからい」は何だったのだろう?

「からいからい」は、私が学生の頃にはすでに廃れてしまい、いつ始まり、誰が広めたのか、真実は闇の中。
それでも、油の火が揺れる中で子供たちが花火を楽しむあの光景は、今でも私の心に焼き付き、いつまでも忘れられない思い出なのは確かです。

恐ろしい謂われのお祭りでない事を祈りつつ、いい感じで記事を終わらせます。
なにかご存知の事があれば、コメントで教えてください。

※画像はイメージです。

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