MENU

川崎市簡易宿泊所火災事件を考察

当サイトは「Googleアドセンス」や「アフィリエイトプログラム」に参加しており広告表示を含んでいます。
  • URLをコピーしました!

2015年5月17日の深夜、静まり返った川崎市川崎区日進町に突如として火の手があがりました。
簡易宿泊所「吉田屋」で発生した火災は、隣接する建物「よしの」にも燃え広がり多くのの命を奪う惨事となったのです。

事件が起きたのは午前2時過ぎ。火災報知器が鳴り響いたと思うと、あっと言う間に火が建物全体に回り始め、住人たちは部屋で煙に包まれて出口への逃げ道を奪われました。
現場に駆けつけた消防隊は炎の勢いに圧倒されながらも消火活動を続けたが、建物が木造であったことに加え、違法に改築された吹き抜け構造だった事も災いし、最終的に鎮火したのは出火から17時間後。

建物のほとんどが焼け落ち、犠牲者11名の身元確認には1ヶ月以上を要する事態となったのでした。
この事件を私なりに考察していきます。

目次

火災の事実

この火災の背後には、ひとつの衝撃的な事実が隠されています。
調査によると現場の1階ホール付近からガソリンの成分が検出され、現場検証や燃焼実験など徹底的な検証の末、何者かが故意に火を放ったことが明らかとなったことです。

そして、この簡易宿泊所は生活保護を受けている高齢者向け施設となっていたのでした。
火災発生当時、宿泊客は45名おり、その約9割がは生活保護者、利用者名簿が焼失していて、親族らと疎遠になっ人が多く、身元を確認するためかなりの時間がかかったそうです。

1階に住んでいた人々は幸いにも全員無事だったのですが、犠牲となった11名や重傷を負った人々は全て2階から3階の住人。狭い階段、薄い壁、燃えやすい建材うえに構造的欠陥、火災が起これば助かるのが難しい状況がそこにはあったのでしょう。
行政が生活保護受給者に紹介していた施設は、実質的には高齢者向けの福祉施設として機能していましたが、その実態は安全性を欠いた「違法建築」の宿泊所だったのです。

一体誰が、何のために

高度経済成長期に出稼ぎ労働者の住まいとして建てられたこれらの施設は、時代の変化とともにその役割を失い、やがて社会の最も弱い立場にある人々の受け皿となっていた。それを狙ったのはなぜでしょう?

消防は放火としているが、警察は失火と放火で捜査を継続しているのですが、10年は経過した今でも犯人は捕まっていません。利用者の誰かの遺産を狙っての犯行や、密かに口減らしの為なのかと邪推してしまいます。

いずれにしても、これまで日本の社会を支えてきた人々の最後がこのような形で訪れることに、理不尽さを感じざるを得ません。
放火という非情な犯罪だとすると、彼らの命とともに社会の闇を炙り出したのでしょうか?
それとも、私たちが見過ごしてきた「現実」そのものなの・・・なのでしょうか?

※画像はイメージです。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

思った事を何でも!ネガティブOK!

コメントする

コメントは日本語で入力してください。(スパム対策)

目次