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図書館に夜行った

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これは俺が大学3年の夏休みに経験した話なんだけど、別に信じろとか言わないし、俺もちょっと記憶があやふやなとこがあるから、まあ話半分で聞いてくれればいいよ。

俺の通ってる大学の図書館って夜9時まで開いててさ、普段はそこまで遅く使わないんだけど、その日は期限ギリギリのレポートがあって、ほんとにやばくて。昼間はバイトもあったし、人が多いとこだとなんか集中できないから、静かになる夜に行くことにしたんだよね。
図書館着いたのが7時くらいだったかな。まあ、思った通り人は少なくて、たまに勉強してる人がいるぐらい。奥の方に座って資料集めしてたんだけど、必要な本がどうしても見つからなくて、棚の場所もよくわかんないし、もうなんかめんどくせえなって思いながら適当に探してた。

そしたら、その奥のほうにある書庫のところで急に寒気がしたんだよね。いや、クーラー効きすぎかな?って。で、まあ気にせず探してたら、棚の一番上のところに埃かぶった古い本があって、タイトルは忘れたけど、それ、たぶん教授が授業で話してた本だと思って、取ろうとしたんだけど、届かなくて。
仕方ないから近くの椅子持ってきて立って取ったんだよね。そしたらその本、なんか変な臭いがした。カビ臭いっていうか、湿気た紙の臭いっていうか。

席に戻ってその本を開いてみたんだけど、なんかめちゃくちゃ汚れててさ。ページの端が破れてたり、文字がかすれてたりして読みにくいんだよ。それでもまあ、必要なとこだけでも読めればいいやと思ってパラパラめくってたんだけど、あるページだけ、妙に綺麗な字で何か書き込まれてたんだ。筆記体みたいな字で「気をつけろ」って書いてあってさ。正直、「何これ」って笑いそうになったんだけど、ちょっと気味悪くもあった。
で、そのまま気にせず読み進めてたんだけど、急に後ろの方から音がして、「ああ誰か歩いてんのかな」って思ったんだけど、振り返ったら誰もいなくてさ。なんかその瞬間、背中がゾクっとしたんだよね。別に霊感とかそういうのないから、気のせいだろって何かが嫌な感じでさ。でもそのまま読み続けるしかなんだよね。

その本を読んでたら、あるページだけどうしても破れてて読めないとこがあったんだよ。そこが何書いてあったのかめちゃ気になったけど、だいたい解ったしあとてきとうで良いかな。立ち上がったら、急に電気がチカチカし始めた。図書館の照明って古いからたまにこうなるんだけど、そのときはなんかタイミングが悪すぎて、余計に気味悪く感じた。
そんで、チカチカが止まったと思ったら、また本棚の方から音がしたんだよ。なんか硬いものが当たるような音。見に行こうか迷ったけど、正直怖くてそのままスルーしようとした。でも、なぜか気になって仕方なくて、結局近づいてみたんだよね。

そしたら、さっき取った棚の下に、また別の本が置いてあったんだ。それがなんか、俺が座ってた場所の方を向いてた気がして、「いやいやいや、誰か悪戯してんだろ」って思ったんだけど、周りには誰もいないし。で、ふとその本を手に取ってみたら、表紙が真っ黒でタイトルも何も書いてないんだよ。なんだこれ?って思って中を開いたら、全部白紙。いやマジで、ただの白い紙しかなくてさ。
そのとき、風なんて吹いてないのにページが勝手にめくれたんだよ。そしたら、まくれたのページに何か書いてあって、「また明日」だった。
もうその瞬間、なんか気持ち悪くなってわかんなくなって、とりあえずその本放り出して逃げた。図書館のカウンタースルーで、本も全部置きっぱなしで。

次の日、友達にその話したら、「お前疲れてんじゃね?」とか笑われたけど、あれは絶対なんかあったんだと思う。
次の日、悪いなと思って図書館に行って謝ったら、変な顔された。とりあえず本を元にもどうそうと昨日の場所にいったけど本も、真っ黒な本も見つからなかった。

まあ、そんな感じで今でも何だったのかよくわからないんだけど、俺はあれ以来、夜の図書館には絶対行かないって決めてる。

ウルトラニート

「奇妙な話を聞かせ続けて・・・」の応募作品です。
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※画像はイメージです。

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