住んでいる県内には、ほとんどの心霊スポットが好きな方が知っているという噂の最恐廃墟があります。
あえて名前は伏せますが、個性的な客室からかつては人気だったラブホテル跡です。
何らかの理由で閉鎖された後、女性が乱暴されて殺されたという噂が流れ、それから不思議な現象や幽霊の目撃談が相次ぎ、最恐の心霊スポットとして有名になったのでした。
廃墟探検へ
私も若かりし頃、噂を知って興味本位で探検に向かいました。
到着したのは真夜中を過ぎた頃、当然、周りは真っ暗、廃墟の雰囲気からすでに恐ろしさが漂います。
誰も進もうとしないので、ジャンケンで一番最初を決めると・・・私になったのです。
仕方ないと意を決して中に入っていくと、窓がガタガタと音を立てました。
風が吹いているだけなのに不気味、誰かに見ているような気配を感じるのですが私達以外は誰もいない筈。
「気のせいだよね」と皆に話しかけて強さを紛らわせながら、最も心霊現象が多いと言われている一番奥にある部屋に向かいます。
部屋の前に着くとドアにスプレーで何か書かれていました。
なんだろう?と懐中電灯を照らしてよく見ると、「入るな」と書かれているように見えます。
ちょっと話がそれますが、その頃はLED懐中電灯が普及する少し前でした。電球の明かりは今と比べると、とても暗くてそれだけでも雰囲気があったのです。
恐ろしい体験
確かにゾッとしましたが、ここまで来て引き換えすのはと思い、ドアを開けて入っていきました。
部屋の中は荒れ果て壁紙が剥がれ落ち、鏡張りの天井が反射した光が不気味に私達を照らしています。
その時でした、友人が「おい、こっち見てみろ」と言って天井の鏡を指さしたのです、見上げると自分たちの隣の位置にいるはずの無い女性が映っていたのでした。
その女は黒いワンピースを着て、やや長めの髪、不気味な笑みを浮かべている。
私は思わず悲鳴をあげ、友人も同じように驚き、慌てて部屋から出ようとしましたがドアが開きません。
どうやら鍵がかかってしまったようです。
この部屋は2階にあって窓から逃げる事もできない、できることは誰もいるはずは無く無駄とは解っていてもドアを叩いて助けを呼ぶことだけでした。
次第にラップ音が聞こえ始め、まるで何かが私たちに近づいてくるように音が大きくなってくるようです。
何度も何度もドアを叩いて助けを読んでいると建物が壊れかけていたのでしょう、ドアごと外れました。
その隙間から外に飛び出し、二度と来ないと誰もが思いながら逃げ帰ったのでした。
最後に
この体験は私にとって忘れられない恐怖の思い出です。
女性は全員が見たので幽霊なのは間違いない、亡くなった方なのでしょう。
あのラブホテルの廃墟は本当に心霊スポットでした。
※画像はイメージです。
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