MENU

アプリで出会った彼

当サイトは「Googleアドセンス」や「アフィリエイトプログラム」に参加しており広告表示を含んでいます。
  • URLをコピーしました!

独身、アラフォーの女性です。
地元で派遣社員として働きながら、なんとなく日々を過ごしていたのですが、何の予告も無しに親友が結婚しました。
それから焦りを感じ初めて、その親友が旦那さんと出会ったきっかけのアプリを教えてくれたので初めました。

私は期待なんてしていなかったけれど、「慎吾さん」という男性とマッチングして、プロフィール写真の穏やかな雰囲気に惹かれてメッセージを送ってみました。
するとあっという間に返事が帰ってきて、すこし戸惑いました。でもチャットでやりとりするぐらいならと思って初めてみると、慎吾さんの話は面白くて、だんだんと彼に興味を持つようになりました。
次第に気楽に話せるようになり、ちょっとした地元ネタも知っていたので、近くに住んでいるようです。
すこし怖い気持ちもありましたが、勇気を出して会ってみることにしました。

初デートは駅近くのカフェで、彼は写真の印象通り、落ち着いていて優しそうな人でした。
話も合って、その日のうちに次回のデートを約束しました。
二回目は近所の商店街を歩きながら地元の話で盛り上がり、「ここ、昔ながらの風景が残っていていい場所だよね」なんて、ひとつひとつ、思い出に残っっている場所を詳しく教えてくれます。
デートで地元の商店街なんて、ちょっと変わっているけど、そんな何ともないところが良いなと感じました。

何回目かのデートの帰り道で、彼がぽつりと言いました。
「この道、僕にとって特別な場所なんだよね」
いつもの事なので何気なく聞き流していたけど、その近くにあるXX公園に差し掛かりました。
「ここで昔、すごく怖い目に遭ったんだよ」
彼は冗談めかして話すのですが、彼がネガティブな事をいうのは初めてなので、彼の顔をみると、目がどこかよそを見ているように思えたのです。

それから1週間ぐらいして、突然、彼からのメッセージが途絶えました。
仕事が忙しいのかなと思ってしばらく連絡を取らないでいると、ある夜、「XX時にXX公園で待ってる」というメッセージが届いたんです。

突然だったので驚きましたが、会いたい気持ちが強くて、ちょっとうれしいと思いながら行ってみることにしましたが彼はいませんでした。
ふざけているのかと思って探してみても、彼を見つけることができなかったので、スマホに電話しても出ません。
私はなにがなんだか解らず、「どういうこと!」と起こってチャットをして、家に帰りました。

翌朝、なにか返事が来ているかな?とアプリを開くと、彼のプロフィールが消えていて、電話も使われていないとなって繋がらない。ふと詐欺とか危ない事に巻き込まれたのかと不安になり、ネットで検索して調べていくと老人男性が持病が起きて、その公園で亡くなったという事が解りました。

私が知らないだけで近所では知られていて、親に聞いてみたら、どうもその人は「慎吾」という名前らしいのです。
私がやり取りしたのは誰だったのか、本当にいたのかさえもわかりません。
でも、ときどきふと「彼の声」を聞いたような気がして振り返ることがあります。

ユカリ
今回お話しするのは、婚活中に出会った男性との、今でも忘れられない不思議です。
お目汚しですが、少しでも楽しんで読んでいただけたら嬉しいです!

「奇妙な話を聞かせ続けて・・・」の応募作品です。
評価やコメントをお願いします。

※画像はイメージです。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

思った事を何でも!ネガティブOK!

コメントする

コメントは日本語で入力してください。(スパム対策)

目次