このマンションかなり変?人喰いマンションと大家のメゾン

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長崎の軍艦島や香港九龍城など、インパクト大の外見と複雑怪奇な内部構造で人を惹きつけてやまない建築物たち。
今回ご紹介する漫画『人喰いマンションと大家のメゾン』(著:田中空/あきま)もまた、そんな巨大建築を舞台にした作品だ。ただし、舞台は滅亡寸前の地球。
崩壊に向かう世界でただ一つ希望の方舟となったマンションで、一体どんな物語がくりひろげられるのか?
今回はその魅力に迫ってみよう。

目次

地球滅亡1秒前?人類に残された希望は?

さて、今回ご紹介する漫画『人喰いマンションと大家のメゾン』は、2025年3月に集英社の漫画配信サービス「少年ジャンプ+」で連載が開始され、7月にコミック第一巻が発売された作品。地球最後のマンションを舞台にした少年少女のSF冒険活劇だ。

こう書くとなんとなくの雰囲気から往年の名作『漂流教室』を思い浮かべる人も多いかもしれない。そのイメージは間違ってはいない。間違ってはいないのだが、本作の舞台となるマンションの事情は少し・・・いや、かなり異なる。
本作の舞台は崩壊寸前の地球。そこに唯一残った「マンション」だ。そして、作中の地球は「あと1秒で滅ぶ」運命にある。

何を言っているかわからない・・・そう思ったあなたの戸惑いは正しい。あと1秒で地球が滅ぶなら破滅は確定だし、そもそも漫画も1秒で終わるじゃないかと。しかし、作中では巨大で奇妙なマンション内部に細やかながら文明(?)のようなものが存在し、主人公たちはいきいきと生活している。

一体これはどういうことなのか。種明かしをすると、主人公たちが暮らすマンションはどうやら特殊な時間の流れに身を置いており、地球が崩壊する1秒前を「無限に引き延ばす」ことによって破滅を免れており、主人公たち人類もマンションの中にいるかぎり普通に暮らせるというわけなのだ。
物理的に崩壊を免れるでもなく、地球を脱出するのでもなく「崩壊を引き延ばす」かなり斬新な設定だ。そして斬新なのはこれだけではない。
次のパートでは気になるマンションの中身も掘り下げてみよう。

地球最後の「人喰いマンション」そこは楽園?ディストピア?

時を永遠に引き延ばす。そんな斬新な方法で地球崩壊を免れ、小さいながらも人類最後の生存圏となった「マンション」。ここからはその構造や内部の暮らしに迫っていくのだが、その前に「マンション」の外見にも触れておきたい。

まずこちらのマンション、便宜上マンションと呼ばれているから建物なのだろうが、私たちがイメージするそれとはかけ離れた異様な見た目をしている。私たちが知っているものの中で一番近いのは巨大な戦艦の砲身だろうか。
漫画が始まるとまず登場するのが、超巨大な円筒状の構造物。石やコンクリートでは明らかにない、どこか生き物めいた見た目の「マンション」が本作における人類最後の砦だ。
内部は巨大なショッピングモールをさらに複雑にしたような構造になっており、各エリアを通路やローラーコースターのような乗り物がつないでいる。

そんなマンションでの人々の暮らしはさぞかしピリピリしたものかと思いきや、意外にも活気に満ち溢れている。居住区の生活はけして豪華なものではないが、飲食店に駄菓子屋、子供向けの出店などが見られたり、冒頭ではラジオが流れたりと、ノスタルジックでどこか楽しげ。
中の住人たちも特にギスギスしているふうでもなく、マンション内で「委員」を決めごくあたりまえの生活を営んでいる様子だ。
そこにはSF漫画にあるようなガチガチの管理社会や、弱肉強食のポストアポカリプス世界の雰囲気はない。
主人公のメゾンもそんな住人の一人として平和に暮らしていたのだが・・・。

明かされるの秘密!主人公に課せられた使命とは?

長々と説明してきたがここでやっと本作の主人公、メゾンの登場である。メゾンは「マンション」で暮らす14歳。元気で明るい普通の子供だが、将来次世代の「大家」となる役割を背負った特別な子供でもあった。
とはいえ、親友のジンケンと共にのびのびと育ったメゾンだったが、ある日ジンケンがマンションに「喰われて」しまう。

そう、メゾンたちが暮らすマンションはその存在を維持するために「住人を喰らう」存在でもあったのだ。だが、マンションが住人を喰らうのは「時期が来たから」で、年若いジンケンはまだマンションにターゲットとされるにはあたらないはず。
ジンケンに何が起こったのか?理不尽に憤ったメゾンはひとりマンションの真実について調べ始めるというのが、本作のざっくりしたあらすじだ。

引き伸ばされた地球崩壊という設定や、異様なマンションの姿などにまず気をとられてしまうが、あらすじだけ見ると本作はオーソドックスな少年少女の冒険譚と言える。
平凡な日常に背を向け、理不尽な世界の真実を解き明かそうとするメゾンは正しく少年漫画の主人公だ。
奇抜な設定や世界観にともすればクラクラしてしまう人もいるかもしれないが、蓋を開けてみれば童心にかえって楽しめる。本作はそんな作品になるのではないだろうか。

人喰いマンションと大家のメゾン

今回はジャンプ+の新連載『人喰いマンションと大家のメゾン』を紹介した。
衝撃的なSF設定、圧倒的なビジュアル。そこで描かれるのはオーソドックスな冒険譚と、なかなか高い漫画力が見えかくれする本作。
まだどのように転ぶかはわからないものの、きっと個性的で読みどころたっぷりの作品になるはず。
気になった方はぜひチャレンジしてみてはいかがだろうか。

(C)田中空/あきま 集英社

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