さて今回紹介する作品は時代劇とSFが融合した、特撮SF忍者アクションの決定版とも言える「未来忍者 慶雲機忍外伝」を紹介したいと思います。
この作品は、1988年のオリジナルビデオのSF特撮モノとして製作され、また同年ナムコこと今のバンダイナムコエンターテインメントから発売されたアーケード用アクションゲームとして、企画されたヒーロー物の特撮作品として企画されたモノでした。
企画担当と監督を務めたのは、日本特撮アクションの草分け的存在である、あの鳥人ジェットマンなどを手掛けた雨宮慶太氏が携わり、彼の初監督作品として制作されたSF特撮であり、機械と時代劇を融合した新しい試みがとられた映画でもあったのです。
そんな物語は以下の様になります・・・
機械の忍者こと機忍軍団を率い、周辺諸国を侵略し日本国を支配しようと企む黒鷺一族。
その野心を止めようと動く諏訪部家は、先の合戦にて国元随一の剣豪である飛勇鶴が敗れた事により、国は追い詰められ、今や風前の灯を迎えようとしてしました・・・
しかし、最後の希望である黒鷺軍居城である奇械ヶ城を破壊できる巨大機動砲を極秘裏に完成させ、形勢逆転を図ろうとしていた諏訪部家ですが、一族の姫であるサキ姫が黒鷺氏の機忍によって誘拐され、再び劣勢へと追い詰められてしまいます。
奇械ヶ城天守閣にて妖術師・雷鳴法師は、若いサキ姫を生贄に、死したる総大将・黒鷺の復活を目論んでいました。
諏訪部家・家老である梶原は、サキ姫救出の傭兵である赤城へと依頼し、彼が見込んだ、かつては国元の英雄・飛勇鶴の弟である次郎丸と精鋭を引き連れ、黒鷺軍居城奇械ヶ城へと潜入を試みますが、機忍軍の猛攻の前に窮地に陥り、赤城と次郎丸を残して全滅してしまいます。
二人となり、風前の灯火となった二人を救ったのは、敵である筈の機忍。
それは自身の奪われた身体を取り戻すべく、奇械ヶ城を目指し、妖術師・雷鳴法師を討ち取ろうとしていた白怒火と名乗る機忍。
人間の心を持つ彼と共に、赤城と次郎丸は敵の本陣へと向かう事となります・・・
と・・・この様な重厚なストーリーで物語は語られていく事となりますが、何故に有名にならなかったのか、それは当時の宣伝不足にありました。
最初はアーケードゲームと共に売り出す筈でしたが、ゲーム制作に時間が掛かり、また映画も予算が少なく、主人公とその他の登場人物などを押さえながら、低予算で作った映画だった為に、知る人ぞ知るマニアックな作品として有名になってしまいました。
でもこの映画の主人公である白怒火は実に凛々しいメタルヒーローであり、刀を構え戦う姿にイバは惚れこんだものです。
またこの作品には、あの「シン・ゴジラ」の原型製作に関わった竹谷隆之氏が参加しており、本氏の無名時代の活躍も知る事ができ、彼の作る着ぐるみやプロップなどの製作の精巧さが垣間見れる内容となっています。
時代劇とSFが融合した特撮映画を堪能したい人におススメの出来る・・・そんな名作です。
特撮モノで好きなものと言えば、やはりメカっぽい感じのヒーローが好きだったりします。
メタルダーとかギャバンなどがツボなライターですが、宜しくお願い致します。
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