お婆さん

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僕の住んでいる地域は田舎で無人駅です。夜10時の最終電車を逃すと、朝まで電車は来ません。
大学生の時に、コンビニバイトが遅くなって、乗り遅れました。
仕方なく母にラインして迎えにきてもらう事にしました。
古い木造の待合室で待っていると、静まり返ったホームは秋の夜風が気持ちよくて快適でした。

ぼんやりしていると、ふと隣に誰かがいる気配がしました。
それは、どこにでもいるお婆さんで、穏やかな笑顔を浮かべて、まるで昔からの知り合いのようでした。

「誰を待っているの? 家族?」と尋ねてきたので、電車に乗り遅れたので母の迎えをまっていると話しました。
お婆さんは目を細めて笑ったと思うと、若い頃の事、息子は都会に出て帰省の約束をしていたが戻らなかったと昔話を始めたのですが、興味がない事ばかりなので、うとうとしはじめました。

母が到着したらしく「ブッブー」とクラクション鳴らした音で、僕はハッと気がつくとお婆さんはいなくなっいました。途中で寝てしまったので、怒って帰ってしまったのろうと、少し申し訳ない気持ちになりました。
ふとお婆さんが座っていたベンチをみると、定期が一枚おかれていました。

忘れ物だと思って、翌日、駅員に渡すと彼は顔を青ざめさせました。
50年前の定期だそうで、この駅には息子を待つお婆さんが毎晩現れ、亡くなった後も誰かと話したくて現れることがあるというのでした。

どうも僕があったのは幽霊のようで、こういう体験は初めてでした。
幽霊は怖いものだと思っていたのですが、そうでもなかったので、なんだか不思議な感じがしました。
それに、もしも、もう一度会うことがあったら、話の途中で寝てしまったことをあやまろうと思いました。

なおき

「奇妙な話を聞かせ続けて・・・」の応募作品です。
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※画像はイメージです。

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