今から10年前、友人と沖縄に旅行に行った時の出来事です。
沖縄は二人を大胆にさせる
夏のお盆休みを使って、彼女と2人で沖縄に行こう!となりました。
空港についた途端から感じるムードがムードが違う、異国情緒の漂うリゾート地。
良いとこ見せてやろう奮発し、プライベートビーチのあるちょっと高めのホテルを取って、ビーチでイチャコラして過ごしていました。
若い二人がほとんど人のいない静かなビーチでとなれば、まあだいたい想像はつきますよね。
気分が盛り上がって外でイケナイ事をしようなんて、二人で手を繋いでホテルとビーチの間にある、南国の樹々が絡み合って視界を遮る茂みの奥へと歩いていったのです。
そこには寝転ぶにはちょうど良く具合のコンクリートの塊があったので、そこに座り彼女の方に手を回しました。
その途端、バックを背負っているようにズシリと肩に重さを感じ、首の辺が苦しくなり絞められている感覚に襲われたのですが、そんな事は気にしている余裕はありません。
行為が終わって、二人共、生まれたままの姿で寝転んで休んでいると、なんとなく、人の気配が近くに感じ不安になってきました。
でも変な事を言ってせっかくのムードが台無しにしたくない、そう思った僕は「喉乾いたね」と告げ、水着を着直してホテルに帰ったのでした。
今夜は眠らせないわよ
ホテルに戻って軽くカクテルを飲み、プールでもうひと泳ぎ、夕方になると夕日が沈むビーチが見えるホテルのレストランで洒落たディナー。
夢のような時間を過ごし、部屋に戻った僕達は広いベットでまたイチャイチャ。
しかし誰かに除かれているような、視線を感じて、気になって仕方がなくなってきました。
どうしたら良いのだろう?
彼女に話してみてみようかと悩んでいると、昼間の疲れが出たのか彼女は寝息を立て始めました。
気のせいだろう・・・僕はそう思うことにして、眠りにつこうと目を閉じました。
ですが、なぜか寝れません。
疲れているのに目が冴えて眠れません。
そうこうしていると、突然体を思うように動かせなくなりました。
「やばい!これ、なんかの病気?」と思った、次の瞬間、足元にボロボロの服を来た男性が見え、じっと立ちすくんで睨みつけてきます。そして、足首を掴んで引っ張るのです。
ズル・・・ズル・・・抗う事はできません。
ベットの端まで引きずられて、ドサッと床に落ちました。
「わあー」と悲鳴を上げると彼女は目をさまし、「なに寝ぼけているのよ」と僕を笑います。
ちょっとイラッとしました。
意外な一面にキュン!
寝不足でぼんやりしながら、レストランで朝食をいただきながら、置いてあった雑誌をパラ見していたときです。
そこには沖縄の戦争の特集が載っていて、掲載されていた写真を見て気づきました。
どうやら昨日のコンクリートの塊は、戦争で使われた陣地の名残のようで、このホテルの辺りは激戦が繰り広げられたそうなのです。
僕がオタオタしている様子に気がついた彼女、意外な一言をいいだします。
「ねえ、もしかして幽霊とかみた?」
驚きました。
彼女も同様に幽霊をみたようです。
お互いに起きた出来事を話し合い、彼女の提案で昨日の場所に花を持って謝りに行きました。
それからは、幽霊が出てくる事はありません。
僕は自分の軽率さに反省をしつつ、彼女の意外な一面を知ってキュンとしました。
不謹慎かもしれませんが、幽霊のお陰で僕達の絆が深まったとも言えます。
その後は滅茶苦茶・・・・しました。


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