インターネット黎明期は今のようなブログではなく、サイトは運営者がHTMLをホームページビルダーなどのソフトを使い自分で作っていました。
カウンターやキリ番、同盟リンクや掲示板等、懐かしいと思う方もいると思います。
同人サイトに入り浸っていた頃
今からXX年前、身バレが怖いので詳細は書きませんが、あるアニメの二次制作をしている方のサイトに出入りしていました。サイトっていっても有名なところじゃないく、放送が終わってもずっと推していたので、まあまあ人気があったと思います。
コミケで知り合いBBSでやりとりしているうちに仲良くなって、同人誌ではゲストでss小説を載せてもらったり、それなりに交流があって楽しい時代でありました。
ページが存在しません
ある時、頻繁に更新されていたサイトがが更新されなくなり、BBSにも上がってきません。
電話をかけても通じず、心配になって住んでいるアパートにいっても出てくる様子がありませんでした。
でもそれから数か月たっていきなりサイトが閉鎖され、アクセスしても「ページが見つかりません」って表示されます。
いったいどうしたんだろう?
共通の友達と話しても、みんなサイトが突然閉鎖されて心配していました。
そんななかで、もしかしたら亡くなったのじゃなかと・・・。
亡くなったから、サーバー代が払えなくなって・・・最悪の事を考えるようになっていたのです。
でもこれ以上はどうする事もできない・・・いつか連絡がくるだろう、コミケで会うこともあるだろうと思いながら、長い年月が流れ、忘れてしまった頃に同人関連の知り合いから、病気で亡くなった事を知ったのです。
隠しページの先には
私はとてもショックを受け、せめて「ページが見つかりません」表示を見に行ってみようと思いサイトのURLにアクセスました。そうしたら突然、あの時のままでサイトの表示されたのです。
最初はキャッシュじゃないかと思ったのですが、最新更新日が「今日」です。
驚きながらどういう事なんだろうと、サイトをまじまじ見ているとある物を見つけてしまいました。
それはサイトの下の見えるか見えないかという場所に「.」があるのです。
その当時、ちょっと公開しずらい今で言うnsfwな内容や個人的な事を書いた隠しページを作って、入口を分かりづらいところに置くのが流行っていました。
そうだろうと思いながら、恐る恐るクリックするとそのページではなんと管理人の遺書が公開されていました。
亡くなった理由
「自分がいなくなっても元気でね」という出だしからはじまる、あったかがつらつらと書かれ、読み進めるうちに会社でセクハラの様な扱いを受け、そんな事ないのに「部長の愛人」扱いを受け、思い悩んで自ら命を経ったと書かれていたのです。
病気で亡くなったと聞いていた病気は精神的なものだったと解り、涙がとまらなくなりました。
文章の最後に「私になにかあったらここに電話をしてね」と固定電話の番号が書いてあって、たまらずに電話をしてみると、そこは実家の電話番号だったようで、管理人のお父さんと思われる方が電話にでました。
事情を話すと困惑しながら、「今日はあのこの命日です」と。
住所を聞いて近い内にお線香を上げにいく約束をして電話を切り、ちょっと落ち着こうとお風呂に入り人心地ついた後、髪の毛を乾かしながらパソコンの画面を覗き込むと・・・。
画面は「ページが見つかりません」と表示されていました。
エピローグ
週末、当時の仲間数人と管理人さんの実家にお線香を上げにいきました。
その後で少しですが、お父さんを囲み皆で話をしました。
お父さんが言うにはページに書かれていた遺書のとおりだそうで、特に中の良かった私には本当の事を知ってもらいたかったんじゃないかな?と。
怖い話ではなくて申し訳ございませんが、これが私の体験した不思議な話です。
思った事を何でも!ネガティブOK!