神奈川県のある有名な温泉地のちょっと高級なホテル、大学の友人とプチ贅沢な旅で泊まることにしました。
素敵なお部屋での出来事
お部屋は403号室で、廊下を進みながら何気なく並ぶ部屋番号を401、402・・・と追っていくうちに404号室がないことに気づきました。
まあ、404ってなんとなく不吉だし飛ばしてるのだろうと納得して、いざ403号室へ。
そこは和モダンを感じ、広い窓からは温泉地が一望、その向こうには山々が見える癒やしと豪華さを兼ね備えた、お部屋だったのでそんな些細なことなんか忘れてしまう程です。
夕食の後に友人と軽く飲み、気づけば夜も深くなってしまい、大浴場の入浴可能時間が過ぎてしまっていました。
まあ明日の早朝に入ればいいかなと、ユニットバスの小さな浴室でシャワーを浴びていると、妙に外が騒がしくなり、扉も何度か激しくノックされたのです。
友人の悪ふざけに苦笑いし、手早く済ませてベッドに寝転ぶ友人に
「ちょっとガンガンノックするのは止めてよね!」
と言ったのですが、友人はポカンとした顔で
「いや?ずっとここでスマホ見てた」と。
これ以上追求してもしかたない。友人との空気を乱すわけにもいかず、気のせいだと言い聞かせました。
ふと感じた違和感・・・
それぞれベッドに入り、早く寝ようと目を閉じたのですが、中々眠れない。
友人の寝息を聴きながら格闘すること数時間、突然全身が熱くなるのを感じ初めたのです。
寝苦しいレベルを超える突然の熱さ、そして、腹部には今まで感じなかった重みが。
これは目を開けたら終わりなやつだと本能的に感じ、ひたすら目を閉じて知らないふりを続けながら格闘。
その瞬間、脳裏をかすめた事、それは404号室の存在。もしかして、何かあって意図的に無くしたとしたら・・・だとするとこの部屋は元404号室なのでは。
嫌な予感が脳を巡りつつ全く眠れないまま朝を迎え、日が上ってからようやく目を開けると何もなく、広がっているのは快適な部屋。
友人は早く眠れた様子で、考えすぎだったのか?
その正体
帰宅後、どうしても気になってそのホテルを検索しました。
「○○ホテル」と打ち込むと、検索予測の下の欄に「○○ホテル 火災」と出てくるではありませんか。
背筋がひやっとしながらもクリックすると、「○○ホテル 火災事故 出火は4階か?」という見出しで、その詳細は「○○ホテルで大規模火災。死傷者3名、404号室で」と書いてあるのが見えます。
そこから先は読まず、静かにスマホのブラウザーを閉じたのでした。
※画像はイメージです。
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