隠語とは特定の人間にしか分からないワードです。
たとえばデパートの放送で「●●売り場の補充、お願いします」と聞こえたら、それは警備の強化を呼びかけると言われています。ただし実際にこれらの隠語が使われているどうかは微妙なため、都市伝説扱いされているのが現実です。
そこで今回はその業界でしか使われない様々な隠語をご紹介していきたいと思います!
なぜ隠語を使うのか?
そもそも何故、隠語を使うのでしょうか?
結論から言ってしまうと、その理由は2つあります。1つは外部の人間に聞かれても悟られにくくするため、もう1つは仲間内での説明のためです。
まず外部の人間に悟られにくくするという理由についてですが、これは警戒対象に分からないように従業員に注意喚起するため、トラブルが起こったことをお客さんに伏せたまま、店側に状況を知らせるためとなります。
たとえば冒頭で話したデパート放送の「補充、お願いします」をそのまま「警備の強化、お願いします」といったら、どんなことになるか想像しやすいでしょう。
お客さんには不安を、警戒対象には危機感を与えてしまいます。そうなれば最悪、酷い犯罪が起こってもおかしくありません。その可能性をなくし、穏便に済ませるために隠語が用いられているわけです。
続いて2つ目の仲間内での説明についてですが、簡潔な説明(略語)と言ったほうがいいかもしれません。
顧客が必要なビジネスの現場ではたびたび「ペルソナ」というワードが出てきます。
ビジネスにおける「ペルソナ」とはいわゆるターゲット層のことですが、ユーザーよりも詳細なプロフィールを設定しているのが特徴です。
つまり架空の顧客層をつくりあげ、そのうえでプランを展開していくわけですね。
同じ言葉でも業界で違う隠語一覧!
では、いよいよ隠語をご紹介していきましょう!
まずは同じ言葉でも使うところによっては全然違うことをご確認ください。
- 万引き犯:川中、赤井、バラ(デパート)、お釣りの渡し忘れ(不明)
- 不審人物:赤井、桃井(デパート)/忘れ物を保管しています(タクシー)
- 強盗:50番(デパート)/●●課長のご来店です(銀行)
- 緊急事態:西武守(デパート)/八王子の高尾(ホテル)
その業界だからこそ生まれた隠語一覧!
続いては、それぞれの業界で使われる隠語です。
先述の隠語とは違い、その業界だからこそ生まれたのだと感じられる隠語ばかりとなっています。
- 害虫:太郎(デパート)
- トイレに行く:2番、10番、遠方(デパート)
- 回収中:ただいま線路内に立ち入ったため、救助中です(電車)
- 痴漢:線路内に人が入りました(電車)
- 不審人物が侵入中:●●先生の別れの会が始まりますので、講堂に集まってください(大学)
- 患者の死亡:ステる、裏口退院(病院)
- 患者の様子がおかしい:プシコ(病院)
- お客さんがいない:ノーゲス、店カラ(飲食店)
- テーブルの片づけ:バッシ、バッシング(飲食店)
- 厄介なお客さん:ピンチケ(芸能)
- ドラマなどの撮影現場で使われる食べ物:消えもの(芸能)
- 逮捕令状:お札(警察)
こうして見てみると、同じ意味で使われる隠語よりもその業界で使われている隠語のほうが多いと思います。
これもそれぞれのスタンスが根本的に違うからでしょうか?
隠語の真意
業界の隠語はお客様のため、身を守るため、そして仲間内で簡単にコミュニケーションを取るためです。
とはいえ、同じ意味の言葉よりもその業界で使う専門の隠語のほうが多い気がします。
そういえば隠語ではなく、BGMで従業員に呼びかけるケースもあるとか。
いずれにしても、時にはアナウンスに耳を傾けるのもいいかもしれませんね。
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